うつの症状の正体とは?:それは脳が生み出した「幻術」
2017/10/04
目次
うつ症状は脳が作りだした幻想です
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
今日はうつ症状の正体にせまる記事です。
「【闘病記】うつ病と顎関節症」でご紹介していますが、僕は(寛解期を含め)7年以上うつに苦しみました。
嫌というほどうつ症状に痛めつけられましたが、うつが明けて気づいたのは「うつの症状って幻想だったんだな」ということです。
「うつ症状は気のせいだ」と言ってるわけではありません。
うつ症状は確かに存在します。
その症状にコリゴリしてる自分もいます。
しかし、「うつの症状は幻想」なのです。
なぜ、幻想なのか?
そのあたりを詳しく書いていきたいと思いますので、本日もよろしくお願い致します。
そもそも、うつ症状とは?
うつ症状ってなんでしょうか?
それは、ココロとカラダに耐えがたい苦痛をもたらす症状、です。
例えばこのような症状です。
<ココロ>
・死にたくなる・やる気が出ない・好きだったことに取り組む気力がわかない
・生きてることに申し訳なさを感じる・自分は価値がない人間だと思う
・自分の将来は終わったと感じる・不治の病にかかったと思う
<カラダ>
・カラダが鉛のように重たく感じる・汗が止まらない・顔周りの筋肉が異常に緊張する
・首、肩がカチカチに凝る・少し動いただけで異常に疲れる・目が開きにくい
・光がまぶしく感じる・寝すぎてしまう
上の症状は僕がうつの時に感じてた症状です。
(【まとめ】ぼくの鬱病の症状~こんな症状に苦しんでいました~)
その症状の一部を例にあげてみました。
先ほど、「うつの症状はココロとカラダに耐えがたい苦痛をもたらす症状」と書きました。
あえて曖昧にしたのは、現れる症状はほんとに人それぞれだからです。
ある人は、ひどい腹痛や頭痛、将来を悲観してしまう気持ちがわき、ある人は、吐き気やめまい、命を絶ちたい気持ちが出てくるかもしれません。
(「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~)
症状はバラバラです。
しかし確実に言えることは、ココロとカラダの両方に苦痛を感じる、ということです。
ココロとカラダのどちらに強く苦痛を感じるかは個人差があります。
カラダ(脳以外)が悪いわけではない
皆さんは心療内科・精神科を受診する前に、他の診療科で診てもらったことはないでしょうか?
例えば、整形外科、内科、神経内科といったところです。
首・肩の凝りなら整形外科、汗がとまらないなら内科、体が異常に重いなら神経内科といったように。
しかし、検査をするけど「異常なし」だったはずです。
肩が痛いからといって、肩が悪いわけではないのです。
つまり、カラダに現れる症状の場所に異常(原因)はないのです。
それがうつの特徴です。
しかし、うつ症状は確実に存在し、うつ患者を苦しめています。
ではうつ症状の正体って何なのでしょうか?
うつ症状は脳が作りだした幻術(幻想)です。
症状が出てる場所に異常がないのなら、どこに異常があるのでしょうか?
それは脳内です。
(脳といっても、目に見えるような損傷があるわけではありません。)
うつは脳内の何らかの異常が原因なのです。
(うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う)
つまり、脳がうつ症状を作り出して、カラダのいろんな部分に症状が運ばれるイメージです。
<うつ症状が出る流れ>
だから、いくらカラダを検査しても異常がみつからないのです。
うつの症状は脳が作りだした幻術(幻想)だからです。
(【うつ病の問診】うつ症状は行きつ戻りつだけど、幸いにして幻です│気づくと症状は消えてます)
治療が進めばうつ症状はしだいに消えていく(うつ症状にとらわれないで!)
今、皆さんはココロとカラダのうつ症状に苦しまれてると思います。
しかし、あまり症状に目を向けないでほしいのです。
それは脳が作りだした幻術(幻想)なのですから。
首が痛い、体が重い、という症状があったとしても、首や体(脳以外)に異常があるわけではないんです。
ですので、日々の症状にとらわれないことが大切なのです。
うつ治療が進んでいけば、うつ症状はいつの間にか消えているのですから。
(うつ症状はいつのまにか改善されている:その理由と改善方法)
「今日も〇〇の症状が残ってる、いつ治るんだ」と症状に目を向けすぎるといけません。
それで気分を下げてはいけないのです。
うつ症状には終わりがあります
今は苦しいうつ症状ですが、その症状には終わりがあります。
(やまない雨はない(倉嶋 厚)~うつ病は必ず治る、降りやまない雨はない~)
僕もうつの時はそう思えなかったのですが、終わりがやってきました。
うつは耐えがたい病気ですが、難病指定された病気ではありません。
完治する病気なのです。
そして、症状にとらわれてはいけない病気でもあります。
症状が出てる場所に異常がないという一風変わった病気だからです。
(足の骨折なら足、食道ガンなら、食道といったような症状の場所と原因場所が同じ病気ではないのです)
専門医にうつ病と診断され、治療を受けているのなら、気長に治療を続けていく心構えが必要だということですね。
(うつ治療まとめ)
うつと自分の我慢比べのような感じです。
うつに”まいった”と言わせるようにしましょう!
おわりに
僕は高校3年生の時にうつ病を発症しました。
しかし当時は自分がうつだと気づきませんでした。
ココロの症状よりカラダの症状がひどかったので、うつ病だと分からなかったのです。
僕のうつ症状は先ほど書いた通りです。
いわゆる自律神経失調症や不定愁訴といわれる症状ですね。
(自律神経失調症は「症状」であって「病名」ではない。~真の原因は何か~)
(不定愁訴は「症状」であって「病名」ではない。~「症状」の治療になってませんか?~)
あらゆる病院を訪ねました。
わらにもすがる気持ちで。
(ドクターショッピングの日々~歯医者を中心に~)
顎関節症かと思い込んだ時期も長かったです。
しかし、どんなに検査をしてもカラダに異常はありません。
(光トポグラフィー検査(NIRS)とは?:オススメできない7つの理由と精神疾患の検査法)
そして、紆余曲折を経て、心療内科を受診するに至ったのです。
そのあともすぐにはうつ症状を受け入れられませんでした。
こんなに苦しい症状が続くんだったら死んだほうがましだと何度も思いました。
(『自殺って言えなかった。』(あしなが育英会):遺された遺族の想像を絶する苦しみ)
しかし、今振り返るとそんな心配はいらなかったのです。
うつは治る病気です。
そして、症状を気にしすぎてはいけない病気でもあります。
それは脳が作りだした幻術(幻想)だからです。
幻術(幻想)が解けたら、症状も気にならなくなっています。
ポイントは「いつの間にか消えている」ということです。
治療に専念して前向きに生きていければと思います。
本日もありがとうございました。
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