うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

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光トポグラフィー検査(NIRS)とは?:オススメできない7つの理由と精神疾患の検査法

      2016/02/09

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光トポグラフィー検査でうつ病患者は騙される

こんにちは、青年A(@seinen1234)です。

光トポグラフィー検査でうつ病患者は騙される

 

刺激的な文言で恐縮ですが、光トポグラフィー検査を受けたぼくの感想です。

現在、精神疾患(うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合調症など)は、
客観的な診断(血液検査やCT,MRIなど)ができないのが現状です。

例えば、ガンであれば、血液検査や画像診断によってガン細胞が確認できます。

インフルエンザではインフルエンザウイルスが確認されていて、
それに対するワクチンが開発されています。

しかし精神疾患は、脳内の何らかの異常であるにもかかわらず、真の原因がいまだ見つかっていません。
うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う

原因が見つかっていないので、客観的な診断方法も見つかっていません。

しかし、近年になって「先進医療!うつの客観的な診断ができるようになった!」といったキャッチコピーの下、光トポグラフィー検査が脚光を浴びています。

次のような人は、のどから手が出るほど光トポグラフィー検査を受けたいと思うでしょう。
(実際に受診の問い合わせは殺到しているようです)

・うつ病の診断を受けて治療しているのになかなか症状が改善されない

・うつ病の診断を受けたが、自分はもしかすると双極性障害(躁うつ病)なんじゃないかと不安

・光トポグラフィー検査を受ければ、正確な診断が下されて正確な治療ができる

・光トポグラフィー検査を受ければ治るんじゃないか

このように思われる気持ち、すっごくよく分かります。

事実、ぼくはそのような思いで受診したのですから。

しかし、受けるべきではなかったのかもしれません。

受診したことでかえって混乱しました。

前置きが長くなりましたが、今回は「光トポグラフィー検査とは?」というところから、
「なぜ検査をすすめないのか?」、その理由を解説していきます。

光トポグラフィー検査とは?

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光トポグラフィー検査は、脳の血流の状態を計測することで精神疾患を鑑別しようとする検査です。

もっというと、脳⽪質の⾎中ヘモグロビン濃度の変化を計測する検査です。

次のような装置を使います。

光トポグラフィー検査装置(画像引用元:うつ病を客観的に診断するための足がかり

脳の血流には4パターンあると考えられており、
光トポグラフィー検査をすることで、どれに当てはまるかを判断していきます。

・正常のパターン

・うつ病のパターン

・双極性障害(躁うつ病)のパターン

・統合失調症パターン

この検査によって、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症のどの病気に当てはまるのかが分かり、適切な治療に進むことができる、と説明されるでしょう。

しかし、待ってください!

これ、まったく当てにならない検査なのです。

厚生労働省も発表していますが、あくまで診断「補助」でしかなく、確定診断が下せるわけではないのです。

そして、診断精度も6~8割と言われ、100%の精度ではないのです。

精度が6~8割ならいいじゃないかと思われるかもしれませんが、この割合も正しいか分かりません。

光トポグラフィー検査は、補助的な位置付けで申請されたものであって、
臨床診断の補助という意味で「やや有効」(「有効」ではなく「やや有効」)と厚生労働省は評価しています。

光トポグラフィー検査をオススメしない7つの理由

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光トポグラフィー検査の精度や有効性を疑問視する声は後を絶ちません。

以下代表的な批判を紹介します。

1、脳深部の測定ができない

脳皮質の検査であるため深部の状態が分からず正確かどうかが分かりません。

2、対象患者が薬剤を服用している

ぼくもそうでしたが、すでに抗うつ薬を服用している場合があり、
診断結果が正確に反映されているとはいえません。

3、症例数が少ない

先進医療のため、まだまだ症例数が少ないのが現状です。

4、再現性に疑問がある

この検査方法(あとで詳しく述べます)を2回、3回と行っても同じ結果が出るか分からないです。

5、言語流暢性課題の成績とうつの病態の関連性が不明瞭

この検査で実施される言語課題とうつの関係が明らかでありません。

6、患者が光トポグラフィー検査の(誤診)結果を信じ込んでしまって混乱してしまう

精神疾患にかかっている患者は、つらい精神・身体症状によって正常な思考をすることが困難です。

その状態で光トポグラフィー検査の診断結果を医師から告げられると、
その検査結果を信じ込んでしまうことがあります。

その検査結果が誤診だったとしても、それを認めることが出来ず、治療の変更を要求したり、治療を中断したり、自分が何の病気か分からなくなって、頭が混乱してしまうことにつながりかねないのです。

世界で最も権威ある学術誌「ネイチャー」でも、誤診を訂正することが難しくなるので次のように評しています。

「心の病を診断するための簡易ツールは確実なエビデンスなしに提供されるべきではありません」

 

7、光トポグラフィー検査の測定方法に国際的合意はない

上記1~6の理由もあって、世界的に客観的な診断方法として認められているわけではないのです。

光トポグラフィー検査の手順

手順

僕は光トポグラフィー検査をオススメしていませんが、
この検査について知りたい方のために、検査手順を記載しておきます。

病院によって若干の違いはあるかもしれませんが、大差はないはずです。

ぼくが受診した経験を元にしてご説明させていただきます。

手順1.問診

まず問診があります。

問診は、うつ病歴や発症の経緯、どのようなお薬を服用しているか、どのような生活を送っているか、眠れているか、などです。

一般的な精神疾患の問診と同じようなものです。

その後、この検査についての説明を受けるでしょう。

手順2.検査開始

検査室に入って次のような帽子をかぶります。

これは脳血流を測定する装置です。

光トポグラフィー検査装置(画像引用元:うつ病を客観的に診断するための足がかり

次のような検査が始まります。

Ⅰ:「あ・い・う・え・お」と30秒間言い続ける

Ⅱ:□で始まる言葉をできるだけたくさん答える

(例)
光トポグラフィー:「「く」、で始まる言葉をできるだけたくさん答えてください」

患者さん:「くき」「くも」「くだもの」「くわ」「くるみ」…

光トポグラフィー:「「ま」、で始まる言葉をできるだけたくさん答えてください」

患者さん:「まんと」「まご」「まひ」「まりも」「ます」「まりお」…


Ⅲ:「あ・い・う・え・お」と30秒間程言い続ける

終了

 

これは「言語流暢性課題」と言う検査です。

たくさん答えればOKという検査ではなく、頭を使っている時の脳の血流を見るのが目的です。

ですので、答えが浮かばないからと考えるのをやめるのではなく、言葉を考え続けることが大切です。

手順3.検査結果の報告と今後の流れ

僕が受けた医院では、その日に検査結果の報告を聞くことができました。

そしてその結果と最初の問診を踏まえて治療方針を決めていきます。

僕が受診した医院は新宿で光トポグラフィー検査を大々的に宣伝してる医院でした。

検査結果のあと、うつ磁気刺激治療(TMS)を勧められました。

あまりに高額なことと、医師がなんか高圧的だったため、治療は受けずに帰りました。

光トポグラフィー検査で騙されやすい注意点

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1.保険適用でない医院もある

2014年4月から光トポグラフィー検査は保険適用となりましたが、
すべての医院で保険適用というわけではありません。

光トポグラフィー検査が保険適用となるには医院としての条件(基準)があり、
それをパスしていない医院は自費治療として検査をしています。
(僕が受けた医院は自費治療で、問診も含めて12000円くらいだったと思います)

あとから大阪の精神科医の主治医に聞いた話ですが、
光トポグラフィー検査が保険適用となった経緯には、政治的なやり取りがあったとか。
(詳細は尋ねていませんが)

2.光トポグラフィー検査を受けても病気は治らない

あくまで診断をするための補助器具ですので、検査を受けても病気は治りません。

うつの治療はこちらをご参照ください。
【治療法】うつ、顎関節症の治療法

3.検査しても病名が確定するわけではない

光トポグラフィー検査はあくまで診断補助ツールです。

光トポグラフィー検査+問診を行いますが、病名が確定するわけではありません。

もっとも、検査終了後の報告では、
「あなたの病名は〇〇でしょう」などと告げられるかもしれません。

しかし、信じ込んでしまってはいけませんよ。

占いのようなものです。

何度も恐縮ですが、うつ病の原因が分かっていないのに「確定診断」なんか出来るわけがないのです。
「躁うつ病に挑む」(加藤 忠史)~うつの原因は脳由来神経栄養因子(BDNF)?~

おわりに~ぼくの光トポグラフィー体験を書いておきます~

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最後の僕の光トポグラフィー検査体験を書いておきます。

当時の日記を元に記載しています。

精神疾患でお悩みの方の参考になれば幸いです。

 

最初に誓約書のようなものをもらった

 

光トポグラフィー検査の誓約書

(僕がもらった誓約書のようなもの)

「自分は本当にうつ病なのか?」

「躁うつ、うつ、双極性障害のどれに当てはまるのか?」

「レントゲン、CT、MRIみたいに可視化できる検査はないものか?」

僕は、ずっと悩んでいました。

【体験記2】不定愁訴の原因は顎関節症?」にもある通り、
僕の症状が、「うつ」が原因なのか、「顎関節症」が原因なのかが分からなかったのです。
うつ病と顎関節症はなぜ間違いやすいのか~うつが「原因」で顎関節症は「結果」~

「【体験記2】の頃は、顎関節症が原因ではと考えていました」

ネットで毎日狂ったように、「うつ 顎関節症」や「うつ 症状」、
「うつ 診断」「顎関節症 不定愁訴」などと検索していました。

そうしているうちに、ネットの広告欄で「光トポグラフィー検査」なる文言を発見し、
受診しに行ったのです。

どこの医院とは言いませんが、東京の、ネット上で広告を大々的にやっている医院です。

僕は、「光トポグラフィー検査」で原因をはっきりさせたかったのです。

検査の結果、異常なしであれば、「顎関節症」が原因の可能性が大きくなりますし、
異常ありであれば、「うつ」「双極性障害」「統合失調症」の可能性が大きくなります。

 

受診の印象:きれいすぎる医院と高圧的な精神科医

受診の印象がこうです。

・やばいほどきれいな医院で、でかい。
(光トポグラフィー検査の部屋がたくさんある)

・医院に入った時受付の方が「いらっしゃいませ」と掛け声されたことに違和感を覚える

・まず約1時間の診察。女性の方で淡々としている。 現在の年収を聞かれたことに違和感を覚える。

こんな検査でした

・頭にヘルメットみたいなものを付ける。

・「「あ」で始まる言葉は?」といった質問に対し思いつく言葉をたくさん述べる作業を行う。

検査の結果と先生からの言葉

・次は女性ではなく、男性の先生。

・検査の結果、そううつ病に近い波形と言われる。
(ただ、病名をつけるのは難しい。とのこと)

・脳の抑制が利いていないとのこと。
⇒『内省』といって自身の体のことばかりに目がいってしまっている。
 例えば実際に首の異常がなくても、首に痛みを感じたり。
(右腕のない人が右腕に痛みを感じるなど)するという。

・「うつ」「そううつ病」「双極性障害」は薬では治らず、磁気刺激治療を勧められる。 
(この医院は、薬治療を行わず、磁気刺激治療のみ行っている)
(治療は保険外で、べらぼうに高い)

その後

・医院の印象、ドクターに違和感があったので、検討しますと言って終了。

・帰り際、無料で2冊のこの医院ドクターの著書を渡され、帰宅。

2

3(僕の診断結果書類)

 

光トポグラフィー検査」は、診断補助程度のものでしかなく、
結果を鵜呑みにしてはいけません。

また、検査結果が数字で出るため、患者を商売目的でだます医院もあるようなので、注意が必要です。

僕がお世話になった「左診療所」でも、名称はうろ覚えですが、アメリカ精神医学会(?)で
光トポグラフィー検査について、「ええかげんなことするな」と異例のコメントを出しているようです。

これからどうなるかは分かりませんが、まだ信用の薄いものでしょう。

惑わされてはいけないと思います。

僕のサイトには、広告が掲載されていますが、光トポグラフィー検査の広告は出ないように設定しています。
(僕の浅いネットの知識のため、表示されていたらすみません)

なお、これらの広告と僕との関係は一切ございません。
(書籍紹介は、僕のおすすめのものですが。)

まとめ

紙とえんぴつ

・光トポグラフィー検査の結果を信じてはいけない

本日もありがとうございました。

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