「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~
2017/09/21
うつで自殺を考えてしまうのは症状なのです
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
この記事を読んでくださっている方は、もしかすると自殺について考えてしまっているかもしれません。
・こんな苦しみが続くのなら死んだほうがましだ
・40歳でうつ病を発症した。ローンも残っているのに働けなくて家族に迷惑をかけている
・死んだほうが周りに負担をかけずに済む
・どうやって死のうか、飛び降りか、薬物か?
こんなふうに考えてしまう気持ち…ほんとによく分かります。
僕もそうだったからです。
一番になってやる!と意気揚々と入社し、1年目でうつが再発してリタイア。
地獄のような症状に苦しみ、生きる希望を失っていました。
服をどうやって着ればいいか、その順番が分からないくらい重症なうつ病です。
そして「死んだほうがましだ」と何度も何度も思ったものです。
しかし、死んではいけません。
結論から言いますと、自殺を考えてしまう自殺念慮はうつの症状だからです。
(なぜうつ病になると「死にたい」(自殺したい)と思うのか?│うつ7年経験した青年Aがお答えします)
症状なのです。
風邪を引くと熱が出ます。
その熱と同じです。
風邪が治っていけば、熱が引くのと同じで、うつが治っていけば、自殺したい願望はいつの間にか消えています。
昨日消えた!とはっきりと分かるものではなく、気づくと消えています。
ですから、死んではいけないのです。
今回は、「うつの自殺」についてみていきたいと思います。
年間3万人の人が自殺で命を落としている
警察庁の発表によると、2012年は15年ぶりに自殺者数が3万人を下回ったと報告しましたが、以前として自殺者数は3万人に近い数字が続いています。
平均すると1日70人以上の人が自殺で亡くなっていることになります。
そして自殺の原因が健康問題にあった人の中で、うつ病が42.1%を占めていたと伝えられています。
(引用元:「うつ病~こころとからだ」様サイト)
また、自殺の原因は他にもあります。
リストラ
離婚
過労
…など
こういった健康問題ではないと言われている方々も、よく原因を探ると「うつ病」であった、ということが少なくありません。
WHO(世界保健機構)の統計では、世界中で自殺した人のうち、気分障害(うつ病)にかかっていた人は30%と報告しています。
また、日本では自殺者の約60%がうつ病を患っていたと考えられており、その約60%のうちの70~80%は精神・心療内科などでの適切な治療を受けていなかったとされています。
これだけ多くのうつ患者が自殺を考え、実行に移してしまっているのです。
あなたが自殺を考えてしまうのも仕方ありません。
では、どうして「死にたい」と思ってしまうのでしょうか?
それは「症状」なのですが、もう少しくわしく考えていきたいと思います。
うつの人が自殺を考えてしまう理由
1.うつ病の症状があまりにも苦しいため
うつの症状は本当に人それぞれです。
ぼくは、
・異常な首・肩凝り
・光がまぶしく感じる
・体が鉛のように重い
・異常な疲労感
・顔・顎周りの筋肉の緊張
など、あげるとキリがないほどの症状に悩まされました。
うつで闘病している方…ほんと良く頑張っていますね。
経験者だから言えます。
この苦しみは耐えがたいものです。
それなのにグッと我慢して病と向きあっているあなたは、それだけで素晴らしいです。
話がそれましたが、うつの症状があまりに苦しいため、その苦しさから逃れようと自殺をしてしまうことがあるということです。
2.「一生治らない」と自分の人生に絶望してしまうため
うつ病になると脳内の何らかの異常から、物事をネガティブに捉えすぎてしまう症状が出ます。
(うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う)
また、うつ病は精神症状だけでなく身体症状も併発することが多く、治療に数カ月から数年かかる例も少なくありません。
そのため、
「一生治らないのではないか」
「一生この苦しみを味わい続けなければいけないのか」
と極論してしまい、自殺をしてしまう、ということがあります。
3.家族といった周りの人に迷惑をかけている罪悪感に苛まされるため
支えてくれる周りの人への申し訳なさ(罪悪感)から自殺を考えてしまうこともあります。
特に真面目で責任感の強い人に多いです。
例えば、一家の主として家族を養っていた人がうつ病になってしまった例です。
・働かなければいけないのに働けない
・家族に質素な生活をさせるようになってしまった
・子どもに習い事をさせることもできない
・自分がベッドで何もできず横たわるだけ
…など。
こういった罪悪感が胸を突き刺して自殺を実行してしまう、ということがあります。
しかし、それでも「うつ」で自殺をしてはいけません!
冒頭でもお伝えしましたが、自殺を考えてしまうその気持ち…ほんとに分かるんです。
しかし、それでも自殺をしてはいけないのです。
うつで自殺をしてはいけない4つの理由はこちらです。
1.「死にたい」のはうつの症状だから
2.「死にたい」のではなく「症状の苦痛から一刻も早く逃れたい」が真の理由だから
3.周りの人を不幸にすると思ってしまうから
4.「死ななくて良かった」と思える日が絶対に来るから
以下、理由を解説します。
1.「死にたい」のはうつの症状だから
「死にたい」という自殺念慮は「うつの症状の1つ」です。
世界中で使われる診断マニュアル「DSM」でも、うつ病判定に「自殺したいという思いがあるか」という項目を採用してます。
(自殺予防マニュアル~うつ病の早期発見・早期治療のために~)
うつ病は「死にたい」と思わせる病気なのです。
もちろんカゼの人全員が咳や寒気がするとは限らないように、全てのうつ病患者が「死にたい」と思うわけではありません。
しかし多くのうつ病患者が「死にたい(自殺)」を考えてしまいます。
(行動に移さなくとも)
うつはそういう病気なのです。
うつで自殺を考えてしまうのは、あなただけではないのです。
「症状」なのです。
症状ですから、うつ病治療が進むにつれて「死にたい(自殺)」(症状)と思わなくなります。
うつ病で「死にたい(自殺)」と思ってしまう方は、「そういう症状だもんな。治療が進むと思わなくなるか!」と考えてほしいのです。
知識としてそのことを分かっていると、「死にたい(自殺)」と思っても柔軟に対応できると思います。
2.「死にたい」のではなく「症状の苦痛から一刻も早く逃れたい」が真の理由だから
今、「死にたい(自殺)」と考えている方は、ご自身の心と対話してみてください。
本当は「死にたい」のではなく、「症状の苦痛から一刻も早く逃れたい」が真の理由ではないでしょうか?
もし、あなたが死んだとして、あの世でも「その症状の苦痛が続く」としたら、あなたは死なないでしょう。
あなたは「死にたい(自殺)」のではなく、症状の苦痛から逃れたいと思っているのです。
または、自分が生きていることで迷惑をかけているという罪悪感、自分は生きている価値がないという無価値感から「死にたい(自殺)」と考えているかもしれません。
その罪悪感、無価値感も症状の1つなのです。
3.周りの人を不幸にすると思ってしまうから
あなたが死ぬことで、誰かが確実に不幸になります。
1人の自殺はおよそ周囲の6~28人に心理、社会、経済的影響を及ぼすとの報告があるほどです。
(「患者さんに説明できるうつ病治療」~うつ病中の妊娠、新型うつ病の解説が分かりやすい!~)
この本をオススメします。
↓
あなたが死ぬことで、他の人の死を誘発してしまうことだって考えられるのです。
(厳しい言い方で申し訳ございません)
4.「死ななくて良かった」と思える日が絶対に来るから
うつ病は苦しくツライ病気です。
しかし、苦痛には終わりがあります。
もしかすると、終わりなき暗いトンネルにいる気分かもしれません。
僕はうつ病中、そんなふうに思っていました。
しかし、トンネルを進めば終わりがやってきます。
うつ病を克服した人は大勢います。
本当に、大勢います。
死ななくて良かったと思える日がきっときます。
今は心身ともに苦しく、そんなふうに思える日が来るはずないと考えてしまうかもしれません。
ぼくはそう思っていました。
しかし、うつ病はマラソンのようなものです。
すぐには終わりませんが、必ず終わります。
症状が緩和、完治されたときに振り返ってみると、「いやーあの時ほんと死ななくて良かったわ。というより「なぜ死にたいと思ったのだろうか」」と思うことでしょう。
※うつ病の治療については以下をご参照くださいませ。
(【治療法】うつ、顎関節症の治療法)
おわりに
僕もうつ病を経験しました。
(詳細は「【闘病記】うつ病と顎関節症」)
そして「死にたい(自殺)」とも思いました。
無意識に、そして自動的に「死にたい(自殺)」と思ってしまうのです。
しかしあとになって分かったのです。
「症状の苦痛から一刻も早く逃れたい」が真の理由」であることを。
自殺したいと考えてしまう症状の病気は、精神疾患の特徴です。
サイトには「お問い合わせ」コーナーもありますので、もし分からないことや不安に思うことがあれば質問をお待ちしております。
うつで死んではいけません。
苦痛にはおわりがあります。
こちらから死ななくても、寿命でむこうから迎えがくるのです。
与えられた命を大事に、生きていきましょう。
あなたはひとりではないのですから。
ありがとうございました。
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