【受験生向け】その症状、もしかすると「受験うつ」かも?:治療法とこれからについて
2017/09/29
目次
受験うつの可能性!「なんか体がおかしい」…その症状、ほうっておかないで!
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
学生時代に訪れる最初の壁…それが「受験」です。
受験期は机にかじりついて勉強し続ける人が多いでしょう。
受験はライバルとの競争という側面があります。
自分が良い点を取っても、ライバルがそれ以上の点を取れば、志望校に入学できないのです。
そのため、学生は強烈なプレッシャーを感じることになります。
特に大学受験はそうでしょう。
差し迫る模試、センター試験、周囲からのプレッシャー…
僕も経験していますが、想像を絶する孤独とプレッシャーとの戦いです。
うまく闘っていける人もいれば、そうではない人もいます。
夢が破れた人や戦っている途中にココロとカラダの異変に気づく人も少なくありません。
その代表が「受験うつ」です。
本日はこの「受験うつ」について取り上げていきたいと思います。
よろしくお願い致します。
「受験うつ」とは?
「受験うつ」とは何でしょうか?
一言でいうと、受験期に発症したうつ病のことです。
特別なものではなく、要するにうつ病です。
ただ、受験というと、小、中、高、大が一般的なので、
受験うつは、20歳未満(未成年)に多いうつ病ということになります。
「受験うつ」の症状とは?
「受験うつ」の症状は、うつ病の症状と変わりありません。
うつ症状は人によって様々です。
この症状がある=うつ病と言い切れるものではありません。
一般的な症状を以下にあげておきますが、あくまで参考程度でお願いします。
(ここの症状がないからうつ病ではないと決めつけないことが大切です)
【ココロ】
・無性にイライラする・ささいなことが気になる、神経質になる
(うつ病で意味もなくイライラしてしまう…。その原因と5つの対処法)
・物音がすごくうるさく感じる・集中力がなくなったように感じる
・考えがまとまらない、頭がぼーっとする・光がまぶしく感じる
・自分は生きていても仕方がない人間だと思う
・死にたいと思ってしまう
(「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~)
・気分が上がったり下がったりする
【カラダ】
・体が鉛のように重たく感じる
(うつ病の症状の1つとして体が重く感じることはよくある症状)
・眠れない
(うつの不眠を改善させる4つの方法:安心してください、ねむれます!)
・眠りすぎてしまう
(うつ病の過眠と治療法:うつの睡眠障害は不眠だけではない)
・首、肩が石のように固く凝ってしまう
・汗がとまらない・少し動いただけで疲れてしまう
・原因不明の頭痛、腹痛が続く
こういった症状がよく起こります。
いわゆる不定愁訴や自律神経失調症といわれる症状ですね。
(不定愁訴は「症状」であって「病名」ではない。~「症状」の治療になってませんか?~)
内科や外科で診てもらっても”異常なし”と診断されます。
それでも耐えがたい症状が続くとき、うつ病を代表とする精神疾患が疑われます。
こういった症状は突然発症することもありますが、多くはゆっくり忍び寄ってきて、「いつの間にか症状が気になっている」というパターンが多いのです。
なぜ「受験うつ」を発症するのか?
うつ病の原因は、”脳内の何らかの異常”です。
(うつの原因はストレス?~ストレスは「原因」ではなく、「誘因」です~)
「何らかの」としたのは、まだはっきり分かっていないからです。
神経伝達物質の異常が原因の1つと考えられていますが、それだけでは説明が出来ません。
では、なぜ「脳内の何らかの異常」が起きるのでしょうか?
「脳内の何らかの異常」という原因の原因(要因)は何でしょうか?
それ(要因)はたくさんあります。
うつ病は一つの要因からではなく、たくさんの要因が絡まって発症するケースが多い病気なのです。
ここで理解してほしいことは、うつ病は脳内の何らかの異常という「病気」であるということです。
(うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う)
病気なので、気合いでどうこうできるものではありません。
適切な治療が必要です。
そして、うつを発症するメカニズムは複雑で、ひとつの要因がある=うつを発症という単純なものではないことを覚えておいてください。
「受験うつ」の治療法
「受験うつ」の治療法はうつ病と同じです。
【うつ治療まとめ】に詳しく書いていますが、ここではその一部をご紹介しておきます。
⇒うつは脳内の病気なので、お薬の治療がメインとなります。
すぐに効くお薬ではありませんが、2,3週間後からゆっくり効果を発揮していきます。
⇒環境調整も必要でしょう。
どうしても塾の仲間と合わないなら変える必要がありそうですし、日々の過ごし方も変えるほうがよいこともあります。
⇒うつ病は薬だけ飲んで治る病気ではありません。
休養することがとっても大切です。
受験生で勉強しなければならないのは分かりますが、夜遅くまでやっても疲れるだけです。
うつ病なら特にハードワークはNGです。
ペース配分を意識することが大切です。
この他の治療法も【うつ治療まとめ】に書いていますので、ご一読をお願いします。
おわりに~第一志望合格=幸せとは限らない~
「【闘病記】うつ病と顎関節症」でストーリーにしていますが、僕は高校3年生の時にうつ病を発症しました。
いや、高校生の僕は、うつ病という病名すら知りませんでした。
・体が鉛みたいに重くダルい
・頭がぼーっとする
・簡単な計算すらできない
・首・肩の凝りがひどくて下を向くことすらできない
・ちょっとした音に敏感になってノイローゼ気味…
など、あらゆる症状に悩まされました。
(【まとめ】ぼくの鬱病の症状~こんな症状に苦しんでいました~)
しかし、ココロの症状よりカラダの症状が気になってたためか、うつ病だと分からなかったのです。
整体やオステオパシー、怪しげな治療など、あらゆる治療を受けました。
しかし、治りませんでした。
今思えば、”うつ病の治療”ではなかったので、治らないのも当然ですが、当時は必死で焦っていました。
「このままの体調では志望校に合格できない」
「この死ぬほどつらい体調をどうにかせねば」
「けど勉強もしなければ…」
苦しい思いが頭をループしました。
ネガティブなことの無限ループです。
結果、第一志望の国公立に合格できず、第三志望の大学に通うこととなりました。
心療内科・精神科を受診して、うつ病治療が開始できたのは大学に入ってからでした。
第一志望に合格できず、人生最初の挫折を覚えました。
第三志望の大学に入ってどうなったか‥
めちゃめちゃ充実した生活を送れました。
気の合う仲間に恵まれ、活動に恵まれ、本当に楽しい大学生活を送れたのです。
今振り返っても、この第三志望の大学に入学したいと思います。
それくらい良いキャンパスでした。
つまり受験生に何がいいたいのか‥
「人生万事塞翁が馬」ということです。
(うつの人にかける言葉~人間万事塞翁が馬~)
何が幸福で何が不幸かは分からない、ということです。
一生懸命勉強することは大切です。
しかし、第一志望に受からなかったら人生終わり、ということでは全くありません。
僕の友人で、第一志望に合格したのに面白くなくて辞めてしまった人もいます。
また、受験うつになったから人生終わり、ということでもありません。
うつ病は治る病気です。
すぐに治るわけではありませんが、いつか治ります。
(やまない雨はない(倉嶋 厚)~うつ病は必ず治る、降りやまない雨はない~)
受験うつになってひどすぎる思いをした僕が言うから間違いありません。
希望を持つことが大切です。
そして、きちんとした治療を受けることが大切です。
検査をしても体に異常がないのに、おかしな症状がある、という方は、一度心療内科・精神科を受診されることをおすすめします。
(うつ病の病院選びにお困りの方へ:うつ経験者が選び方を教えます!)
保険適用ですし、こわいところではありません!
皆さまの健康を願って本日も終了といたします。
ありがとうございました。
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