うつと顎関節症の共通点~原因が1つではなく誘因がたくさんあるということ~
目次
うつと顎関節症の共通点
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
本日は、うつと顎関節症の共通点についてお話していきます。
どちらも6年以上患った青年Aが感じた共通点で、結論から言うと「原因が1つではなく、色んな誘因が重なって発症するのが共通点」です。
(うつの原因はストレス?~ストレスは「原因」ではなく「誘因」です~)
なぜそう言えるのか?
そのあたりを詳しくお話していきますので、よろしくお願い致します。
うつと顎関節症
うつと顎関節症についての詳細は下記に書いているので、ここではざっとご説明します。
うつ
精神疾患の1つで、不安・憂うつ・意欲の低下・倦怠感などがほぼ毎日続く病気。
世界で3.5億人以上、日本だけで300万人以上の患者がいるありふれた病気。
顎関節症
口が開かない、顎が痛い、顎から音がするといった顎の関節と筋肉の病気。
女性に多く、日本人の半数が経験すると言われるありふれた病気。
うつと顎関節症の共通点
1.どちらもありふれた病気
うつ病も顎関節症も身近な病気で、患者数がとても多いのが共通点です。
大人であればニュースや周りの人から「うつ病」という病気を聞いて知っていらっしゃるでしょうし、女性と話せば多くの方が顎関節症の症状を経験済みです。
風邪と同じようにありふれた病気ですが、特にうつは耐えがたい苦痛を味わう病気です。
うつは心の風邪といったキャッチコピーが流行りましたが、風邪の何億倍も苦しい症状に悩まされます。
(うつ病は心の風邪?:そんな生ぬるいものではない)
そうじゃなきゃ、大の大人が死を選んだりしません。
2.どちらも原因が見つかっておらず、誘因が重なって起こる
うつも顎関節症も真の原因が見つかっていません。
うつの原因は世界中で研究されていますが、現在の治療を覆すような画期的な原因はまだ見つかっていません。
もし見つかれば、その原因に直接アプローチできる治療薬が開発されてすぐに治るようになるでしょう。
(これからの「うつ」の話をしよう:未来のうつ治療と支援のあり方)
顎関節症も同じで真の原因は見つかっていません。
というより、1つの原因によって起こるものではないのかもしれません。
うつも顎関節症も、それらを引き起こす色んな誘因が積み重なって起きるものなのでしょう。
積み木のように誘因が積み重なり、その人の耐性を超えた時に発症するという仕組みです。
それぞれの誘因の例をいくつか挙げてみます。
うつ病
・神経質、不安症な性格
・環境の変化(初めての一人暮らし、失職、昇進など)
・自尊心の低さ(自分で自分を傷つけてしまう性格)
・過労
・睡眠不足
顎関節症
・歯並びの悪さ
・食いしばるクセ
・強い精神的ストレス
うつと顎関節症の誘因の一例を挙げてみましたが、大事なのは、これらがあっても発症しない人はいくらでもいるという事です。
ハードワークでも活き活きしている人はいますし、満足な歯科治療が受けれない発展途上国の人がみんな顎関節症かと言えば、全くそうではありません。
それぞれの病気を引き起こす様々な誘因が重なることによって発症するというのが共通点です。
3.どちらも症状が似ていて間違いやすい
うつと顎関節症には似た症状が多いのも共通点です。
うつ病は人によって症状がバラバラで、しかもそれらの症状は1つではなくたくさん起こります。
僕の場合は、
・カラダが鉛のように重い
・汗がとまらない
・下あご周りが緊張したようにダルい
・異常な首、肩こり
・自分の人生に未来はないように感じる…など、
ありとあらゆる自律神経失調症のような症状に悩まされました。
(【まとめ】ぼくの鬱病の症状~こんな症状に苦しんでいました~)
これらの症状の出始めと同時に、
・顎がカクカク鳴る
・下あご周りが緊張したようにダルい
・異常な首、肩こり
といった症状も出たので、うつという病名を知らなかった僕は、自分が「顎関節症」になったと勘違いしてしまったのです。
「顎関節症」をネットで調べると、
・顎がカクカク鳴る
・下あご周りが緊張したようにダルい
・異常な首、肩こり
・やる気が出ない
・疲れやすくなる
といった症状がたくさんの記事で書かれていたので信じてしまったんです。
そして、うつの治療をすることなく、間違って永遠とマウスピース治療をして残ったのは治らないという現実と高額な治療費だけでした。
(うつ病と顎関節症はなぜ間違いやすいのか~うつが「原因」で顎関節症は「結果」~)
共通点から考えるうつと顎関節症の治療
このように、うつと顎関節症は症状が似ていて間違いやすく、どちらもいろんな誘因が重なって起こるものだと説明しました。
では、健康になるためにはどうすればいいか?
それは、大きな誘因からなくしていく事です。
大きな誘因を小さくしていくことで、自身の耐性を上回る負荷がかからなくなり、症状が気にならなくなっていくのです。
うつ病の場合はまず「薬物療法」を受けてください。
うつの原因は特定されていませんが、脳内で何らかの異常が起きています。
セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質に作用するお薬を使うことで、間接的に何らかの異常を軽減できることを医師もうつ患者も知っています。
うつは甘えではないので、気合では治りません。
ですので程度にもよりますが、まずは薬物療法です。
それと併用して心理療法や運動療法をしていくのが効果的なのです。
(【治療法】うつの治療法)
顎関節症の場合は「TCH是正訓練療法」を受けてください。
(TCH是正治療~顎関節症の治療方法!これで僕は治りました~)
マウスピース治療を受けてはいけません。
(顎関節症にマウスピースを使ってはいけない!:4つの理由と正しい治療法)
顎関節症最大の誘因は「歯を無意識に接触し続けてしまう癖(TCH)」です。
その事を顎関節症治療の最高峰”東京医科歯科大学顎関節治療部”の木野孔司先生が見つけました。
日本顎関節学会もマウスピース治療を推奨していません。
「歯を無意識に接触し続けてしまう癖(TCH)」をなくして、歯と顎の筋肉群を緊張から解放させてあげましょう。
おわりに~どちらもドクターショッピングしやすい病気~
例えばガンだと画像検査ではっきり腫瘍が映ります。
なので患者は「自分はガンではない、顎関節症だ」とは思わないでしょう。
はっきり”見える”からです。
しかし現時点でうつ病は”見えません”。
多くの研究者が画像検査や血液検査、光トポグラフィー検査によって”うつの見える化”に取り組んでいますが、まだ成功していません。
(日本うつ病学会が光トポグラフィー検査について異例のコメント│検査結果に惑わされないで!)
そのため医師から「あなたはうつ病です」と言われても信じることが出来ず、内科や整形外科、神経内科を回ったあげく、疲れ果てて精神科を受診するケースが少なくありません。
また顎の症状があるからと言って顎関節症だと判断してしまい、治らない噛み合わせや顎関節症治療をし続けてしまうのは僕だけではないようです。
(本当はうつなのに)
歯科医から見ると確かに顎関節症の「症状」が出ているから顎関節症と診断するかもしれませんが、顎関節症は本来こわい病気ではないのです。
(『顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本』(木野孔司):目からウロコ!これで顎関節症&かみ合わせの悩みとおさらばできます!)
今回は、うつと顎関節症の共通点についてお話していきました。
皆さまの参考になれば幸いです。
本日もありがとうございました。
青年A