うつ病の病院選びにお困りの方へ:うつ経験者が選び方を教えます!
2017/10/02
目次
うつの病院は、医者との相性で選びなさい
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
本日は、”うつ病のための病院選びのコツ”をお伝えしたいと思います。
結論からいうと「病院は、医者との相性で選びなさい」ということです。
今、日本にはうつ患者がどれくらいいるかご存知でしょうか?(双極性障害も含む)
正解は、100万人以上です。
厚生労働省は、2008年時点のうつ病+双極性障害の患者が100万人を突破したと報告しています。
そしてこれはあくまで医療機関にかかった人の数なので、実際には300万人以上のうつ患者がいらっしゃると推定しています。
2016年現在は、それ以上の数のうつ患者がおられると言われています。
つまり、うつ病は珍しい病気ではないということです。
そんな状況もあって、日本には無数の心療内科・精神科があります。
大きな医療機器がいらないため、心療内科・精神科を開業しやすいのも増加の一因でしょう。
いい病院とそうではない病院が混ざった玉石混交の状態です。
今回はそういった中から、いい病院を選ぶためのポイントをご紹介していきます。
うつ病をやっつける病院選びのポイント
◆1番大切なのは医者との相性
主治医の雰囲気や話し方が自分に合うかどうかが最も大切なポイントです。
うつ病とは長い付き合いになることが多いです。
それは、主治医とも長い付き合いになるということです。
主治医が納得のいく説明をしてくださったり、薬の処方が自分にぴったりだったり、会うたびに癒されたり…
そうした先生だと、心を開いて話ができるし、前向きに治療に取り組めます。
通院するのも苦にならないでしょう。
主治医との厚い信頼関係がうつ克服には必要なんです。
うつ治療は外科手術をするわけではありません。
派手な医療機器が必要なわけでもありません。
きちんと患者の話に耳を傾け、話しやすい雰囲気をつくり、その人に合った薬を処方できる医者が必要だということです。
ですので、大きな病院だから、とか、最新のうつ治療をしているからとか(磁気刺激治療など)で病院を選んではいけません。
うつの治療はどこの病院でもほとんど同じです。
(うつの治療法まとめ)
大事なのは、医師の人間性です。
そこを見極めて医師を選ぶことが大切です。
(良い医師の選び方は後ほどお話いたします)
◆心療内科・精神科を選ぶ
うつ病は、心療内科・精神科で治療をします。
(メンタルヘルス科も含む)
神経内科や脳外科ではありません。
(やはり原因は「うつ?」神経内科で神経系を検査)
※神経内科:脳や神経、筋肉の病気を扱う診察科。
(例:脳卒中、パーキンソン病、てんかん)
※脳外科は、脳の腫瘍といった外科手術をする病気を扱う診察科。
(例:脳腫瘍、脳梗塞、くも膜下出血)
心療内科・精神科というと、怖いイメージを持たれる方もいらっしゃいます。
実際、僕は怖いイメージを持っていました。
鉄の柵なんかで囲まれて、暗い人たちが集まる場所かと。
しかし、受診してびっくりした記憶が今でも残っています。
普通の内科と何ら変わりません。
むしろ、普通の内科より落ち着いています。
僕は2件病院を変えましたが、どちらも同じようにリラックスした雰囲気でした。
全く気負いする必要はありません。
うつの治療は下図が専門です。
◆通える範囲で病院を探す
最初の頃は1、2週間に1回くらいのペースで通院するでしょう。
ですので、通える範囲で病院を探しましょう。
遠い病院を探す必要はありません。
「このドクターにしかできない手術が必要なんだ」というのなら分かります。
しかし、うつ病はそういった病気ではありません。
きちんと症状に耳を傾け、適切な処方をしてくれる医院はあなたの街にいるはずです。
ですので、通える範囲の病院を探しましょう。
◆知り合いに良い病院がないか聞いてみる
病気というプライベートなことを他人に知られなくないという気持ちも分かります。
ですので強制はしません。
しかし、やはりすでに通っている方の口コミは信頼できるものがあります。
少なくとも、ネットの口コミ情報よりかは信頼できるでしょう。
(ネットで検索することを否定しているわけではありません)
◆どんな病院があるかはこのサイトで検索する
これは厚生労働省が運営している「こころの耳」というウェブサイトです。
(「こころの耳」~働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト~)
こちらの「精神科・心療内科などの医療機関」をクリックしていただくと、地域ごとに心療内科・精神科を検索することができます。
こちらで最寄りの病院を探してみるとよいでしょう。
検索する体力がない場合は、近くの保健所にお電話して聞くのも良いです。
例:「保健所 あなたの地域名 電話番号」で検索。
良い医者かどうかを判断する方法
うつ病を治す上で医師との相性が大切なのはお分かりいただけたと思います。
では、どのようにして良い医者かどうか判断するのか。
今回は7年以上、うつ病で苦しんだ僕がお伝えできるポイントをご紹介します。
1.話しやすい雰囲気をつくってくれる
話をさえぎったり、診察を早く切り上げようとしない、ということです。
パソコンばかり見るのではなく、適度に患者の顔を見て様子を確認しているか、緊張感を与えていないか、を見極めます。
「話しやすい雰囲気」は個人によってバラバラなので、あえて、”この雰囲気=話しやすい雰囲気”と決めつけないでおきます。
患者さん自身の感性を大切にしてください。
2.いきなりたくさんの薬を処方しない
僕は出会ったことがありませんが、中にはいきなり多量の薬を処方する医師がいるようです。
抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬と、違う種類の薬を併用するならまだ分かります。
しかし抗うつ薬2、3種類、抗不安薬2、3種類、睡眠薬1、2種類とかだとやりすぎです。
カラダの不快症状が、病気のせいか、薬のせいか、分からなくなってしまいます。
同じ種類の薬をたくさん出す医師には要注意です。
3.質問には丁寧に答えてくれる
質問されて不機嫌になるような医師はやめておきましょう。
日本に精神科医は山ほどいてます。
他に良い医師がいくらでもいるんです。
患者は分からないことだらけです。
目に見えない病気なだけに、余計不安になることでしょう。
(レディー・ガガの告白「毎日がうつ、不安との闘い」~私たちは被害者になる必要はないの。~)
だから、診察の時は先生に何でも質問すればいいと思います。
質問に答えるのも医師の仕事です。
おわりに:医師を信頼したから治療を続けることができた
うつとは不思議な病気です。
重症なのに、周りからは普通に見られる病気です。
こころの症状よりからだの症状がきつい場合は、自分がうつ病だなんて思えないこともあるでしょう。
実際、僕がそうでした。
ずっと顎関節症の症状だと思い込んでいたんです。
(うつ病と顎関節症はなぜ間違いやすいのか~うつが「原因」で顎関節症は「結果」~)
心療内科でうつ治療が始まってからも、その思い込みは変わりませんでした。
(左診療所~親切親身になってくださった精神科・心療内科~)
「なんでこんなに体が重いしダルいんだ」
「少し動いただけで疲れる」
「顔周りの筋肉が緊張する」など…
自分はやっぱりうつ病じゃないのかもしれない、と思ったことは一度や二度ではありません。
それでもうつ治療ができたのは、心療内科・精神科の先生のおかげです。
「うつで身体症状が全面に出ることはよくあること」
(うつ病の症状の1つとして体が重く感じることはよくある症状)
「体の症状はいつの間にか消えています」
(うつ症状はいつのまにか改善されている:その理由と改善方法)
こういった言葉をかけてくださったから、ここまでこれました。
信頼できたのは、先生を強く強く信用していたからです。
大病院の先生ではありません。
街の心療内科・精神科です。
医師との信頼関係が本当に大切だと痛感しました。
うつ病は長い治療になることが多いです。
「治療が間違っているんじゃないか?」
「ほんとに治るのか?」
と不安になることもあるかと思います。
先生を疑ってしまう時もあると思います。
その壁を乗り越えるには、医師との信頼関係が不可欠だということです。
今回は、良い医師、良い病院を選ぶためのポイントをお伝えしました。
皆さまのお役に立てれば幸いです。
本日もありがとうございました。
<追記>
うつ治療のお金は自立支援医療制度で1割負担か無料になります。
次の記事を参考に、是非申請してみてください。
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