うつ病と顎関節症はなぜ間違いやすいのか~うつが「原因」で顎関節症は「結果」~
2017/09/24
目次
【結果】の治療をしても治らない。「原因」に目を向けよう
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
「うつが原因で身体症状は結果~「結果」の治療にならないように~」でも記載しましたが、僕はうつ病が原因なのに顎関節症の治療ばかりして全く治らず苦しい思いをしてきました。
「もっと早く本当の「原因」(僕の場合はうつ病)に気づいていれば、しんどい思いをしなくて済んだのに」と今でも思います。
今回は僕の失敗談も含め、なぜ「うつ病」と「顎関節症」は間違いやすいのか?をご説明したいと思います。
少しでも皆様方のお役に立てれば幸いです!
「うつ病」と「顎関節症」についてのおさらい
僕のサイトをご覧の皆様は、「うつ病」や「顎関節症」についての理解がある方が多いようです。
詳細はこちらをご覧ください。
ご存知の方も多いと思いますが、簡単におさらいをします。
うつ病とは?
うつ病は、精神障害の一種で大うつ病性障害と言われる病気です。
(他の精神障害には、躁うつ病や統合失調症などがあります)
症状は、
・集中力、意欲、興味の低下
・憂うつ気分の持続
・不眠(過眠)
・食欲不振(食べ過ぎ)
・異常な不安
・自殺願望
・異常な体の疲れ、痛み
・筋肉の緊張
・光がまぶしい
・多汗
などが挙げられます。
(あくまで一例であって、症状には個人差があります)
自律神経失調症や不定愁訴といわれる症状ですね。
誤解されやすい点が、うつ病は精神症状だけでなく、身体症状もあらわれることが非常に多い病気です。
顎関節症とは?
顎関節症は、顎関節の痛みや雑音、顔面の痛みや疲労感を生じさせる病気です。
不随症状として、顎、顔面の痛み、疲労により、耳の痛み、目の疲労感、首、肩こりを引き起こすことがあります。
不随症状は自律神経失調症や不定愁訴といわれる症状ですね。
一般に顎関節の雑音(クリック音やゴリゴリといった音)だけであれば、治療する必要はないと言われています。
では、なぜ「うつ病」と「顎関節症」は間違いやすいのでしょうか?
それは、「うつ病」も「顎関節症」も自律神経失調症、不定愁訴の症状を引き起こすからだと思います。
これが間違えてしまう大きなポイントです。
僕もこの点を理解していませんでした。
僕は、集中力・意欲・興味の低下、憂うつ気分の持続、不眠(過眠)、異常な不安、自殺願望といった精神症状よりも、異常な体の疲れ、痛み、筋肉の緊張、光がまぶしい、多汗といった身体症状のほうが大きく目立ちました。
(精神症状がなかったわけではありません)
そして顎関節の雑音、顔面の疲労感、目の疲労感、首、肩こりがありました。
これはいわゆる顎関節症の症状です。
(顎関節の痛みはありませんでした。口も大きく開きました)
身体症状が目立っていて顎関節の違和感もあったため、顎関節症の治療ばかりしてしまったのです。
またネット上には顎関節症、噛み合わせ異常が全身の自律神経失調症、不定愁訴を招くといった記事が多く、それらを信じてしまったことも一因です。
顎関節症を専門に扱っている大阪の歯科医院に行きました。
レントゲンを撮りました。
確かに両顎の顎関節部の高さが合っていない、クリック音があるなどといった診断結果で「顎関節症の治療をしましょう」となりました。
歯科医院のドクターなので、そうおっしゃるのは当然かと思います。
しかし、この身体症状はあくまで「結果」であって、「原因」はうつ病だったのです。
うつ病になると、全身が異常に緊張してしまうことがよくあります。
それで僕の場合は、「顎、顔面」の緊張が顕著に出ていたのです。
そのことに気付くのにあまりに時間がかかりました。
ずっと顎関節症の治療ばかりしていました。
「マウスピース(スプリント)」治療です。
顎関節症治療で、集中力・意欲・興味の低下、憂うつ気分の持続、不眠(過眠)、異常な不安異常な体の疲れ、痛み、筋肉の緊張、光がまぶしい、多汗といった症状が改善することはありませんでした。
今思うと当然です。
顎関節症は「結果」にすぎず、「症状」にすぎず、真の原因は「うつ病」だったからです。
顎関節症にも不随症状として、顎、顔面の痛み、疲労により、耳の痛み、目の疲労感、首、肩こりを引き起こすことがあります。
しかし、あくまで不随症状です。
それらがメインの症状のように感じるならば、他の治療が必要です。
顎関節症はあくまで、あごが鳴る、口が大きく開かない、あごが痛むといった症状がメインでその多くが自然に治るかひどいものにはなりません。
(あごが鳴るだけなら、治療はいらないと言われています)
歯科医は歯や顎関節症についての知識、経験はあるかもしれませんが、うつ病についてまで理解がある方は少ないでしょう。
僕の場合でいえば、その大阪の歯科医院が、「顎関節症の症状が出ているけど、集中力・意欲・興味の低下、憂うつ気分の持続、不眠(過眠)、異常な不安異常な体の疲れ、痛み、筋肉の緊張、光がまぶしい、多汗といった症状が全面に出ている。
だから、顎関節症は症状であり、原因はうつ病かもしれない」と診断してくだされば、もっと早く根本的な治療が出来たということです。
(歯科医にそこまで求めるのは難しいことなのかもしれませんが)
また顎関節症や噛み合わせ、咬合異常が全身に悪影響を及ぼすといった記事がインターネット上にあふれているので、それらを信じてしまっていたということもあります。
それらと全身の影響は証明されていません。
(あとから顎関節症治療の世界的権威「木野孔司」先生に直接伺いました)
顎関節症の治療をしていて一向に治らない方は、受診する病院を口腔外科から心療内科に変えてみてはいかがでしょうか?
「うつ病」と「顎関節症」の治療法について
僕は本当に色々な治療を受けましたが、効果があった治療のみご紹介致します。
【うつ病の治療法】
→お薬を使った治療です。
うつ病治療の基本ですね。
→休養は「治療」の1つです。
脳機能回復には休養が必須です。
・「心理療法~自律訓練法~」
→詳細はリンクに記載していますが、寝る前に僕は行っていました。
・「運動療法~うつの人に運動を強くオススメする4つの理由~」
→非常に有効で、今でも行っています。
ココロとカラダがリフレッシュされます。
【顎関節症の治療法】
→顎関節症治療であれば、ぜひ「TCH是正治療」をおすすめします。
マウスピース(スプリント)治療はオススメしません。
参考:「マウスピース治療(オススメしません)」
おわりに
今回お伝えしたかったことは、顎関節症の症状は「結果」であって「原因」はうつ病の可能性があるということです。
昔の僕のように、真の原因がうつ病なのに顎関節症の治療ばかりしてしまって、一向に治らず苦しんでいらっしゃる方を救いたい一心でこの記事を書きました。
高額な咬合治療(歯を削る、噛み合わせを全部作り直す、保険適用外のマウスピース(スプリント)治療)を受けたにも関わらず、全く症状が改善しない問題がクローズアップされています。
訴訟も起きているようです。
○○咬合療法なるものがあり、症状に苦しむ患者様は藁にもすがる思いで受診していきます。
顎関節症、噛み合わせを恐れるのはもうやめませんか?
自分はそうではない、と僕も思っていましたが、精神症状、身体症状が気になる方はお近くの心療内科・精神科の受診をオススメ致します。
お読みくださり、ありがとうございました。