パワハラ、自殺…佐川急便22歳に労災認定:うつ病を抱えながら
2017/11/28
無念としか言えない…
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
2016年10月27日の朝日新聞DIGITALに掲載されていた記事「上司からエアガン・つば…佐川急便22歳自殺、労災認定」の僕なりの意見を書きたいと思います。
もう二度とこのような悲劇が繰り返されない世の中になってほしいと願うばかりです。
エアガンで撃たれ、つばを吐かれる
佐川急便で上司からエアガンで足元を撃たれたり、つばを吐きかけられたりするパワハラを受けて自殺した。
なぜ会社にエアガンがあるのか…この時点で会社や支店自体に問題があったのではないか。
エアガンで足元を撃つなんて、普通の神経では出来ない。
大人がやることではない。
つばを吐くことも同じです。
明らかなパワハラでしょう。
この上司の人間性を疑ってしまいます。
(『斎藤一人の不思議な魅力論』(柴村恵美子):魅力があるから、うまくいく)
「うつ」の苦しみ
判決によると、男性は2010年3月、佐川急便に入社。
東北支社仙台店(現南東北支店仙台営業所)で経理などを担当していたが、11年12月にうつ病の診断を受けた。
4日後には自宅で制服姿で首をつって自殺。
佐川急便の働き方で良い噂は聞きませんが、自殺まで追い込むなんて、痛恨の極みです。
(自殺予防マニュアル~うつ病の早期発見・早期治療のために~)
うつ病の診断を受けて4日後に自殺ということは、診断を受ける前から症状はあったのでしょう。
病院に行くまで耐えていた気持ちを想像すると胸が苦しくなります。
僕も同じでした。
「【闘病記】うつ病と顎関節症」でストーリーにしていますが、17,18歳?頃にうつ病になりました。
いや当時、うつ病という病気すら知りませんでした。
・体が異常にだるくて重い
・頭痛が止まらない
・首が回らないほど凝ってる…
など、ココロの症状よりカラダの症状が目立っていたため、心の病だと分からなかったのです。
(「そのからだの不調、ホントはうつですよ」~原因不明の身体症状でお悩みの方へ~)
整体や整形外科、内科に行っても原因不明、異常なし。
原因が分からないけど症状がある…
自分は甘えじゃないのかと思い、死ぬほど苦しみました。
(うつが甘えじゃない理由:思い込みにとらわれてはいけない)
自殺って簡単に出来るものではありません。
人は死なないようにリミッターがついています。
それすら感じないほどの状況だったのでしょう。
本当に残念です。
働き口は、他にもある
男性は直属の上司から日常的に仕事のミスで注意を受けていた。
自殺する直前にはエアガンで撃たれたり、つばを吐きかけられたりする暴行や嫌がらせを受け、SNSに「上司に唾(つば)かけられたり、エアガンで打たれたりするんですが、コレってパワハラ?」と投稿。
自分のスマートフォンにも「色々頑張ってみたけどやっぱりダメでした。
薬を飲んでも、励ましてもらっても、病気の事を訴えても理解してもらえませんでした」と書き残していた。
自殺した男性は心の優しい方だったのでしょう。
上司を侮辱したり、けなしたりしてストレスを発散する人が多い中、そのような言葉は使わず、「理解してもらえませんでした。」と控えめな発言をされています。
(アサーショントレーニング①~DESC法!あなたの想いを確実に届ける技法~)
傍から見れば、佐川急便を辞めて違う会社や生き方を選択する方法もあったと思います。
しかし、真面目なうつ患者は、今の会社・状況で戦おうとしてしまうのです。
また、うつ病で頭がうまく回らず、視野が狭くなって他の選択肢が思い浮かばないこともあります。
(「仮面うつ」って知ってる?カラダの症状だけでもうつ病の可能性はあるんです!)
僕もそうでした。
社会人1年目で東京の会社に就職しました。
営業で数字に追われ、達成できずプレッシャーばかりが日に日に増してきます。
月末には上司に詰められ、冷や汗をかく毎日でした。
そしてある日、胸の動悸が止まらなくなりました。
汗も止まりません。
このまま死んでしまうんじゃないかと思いました。
パニックです。
その日は会社に連絡して、逃げるように大阪の実家へ帰った記憶があります。
(新幹線の中でも苦しくて吐き気が止まりませんでした)
それでも会社に戻りました。
期待されて入社し、転職経験もなく、社会のレールから外れるのが怖かったからです。
(うつの人にかける言葉~人間万事塞翁が馬~)
うつ病は薬だけでは治りません。
・しっかり休息をとる
・もののとらえ方を学ぶ
・職場や学校を変える
などの安静・認知行動療法・環境調整が必要です。
・認知行動療法とは?~認知行動療法を世界一分かりやすく解説しました~
必ず回復する道はあるのです。
(「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~)
どんなに苦しくても、必ず良くなる方法はあります。
うつで苦しむ人には、そのことを強くお伝えしたいと思います。
そして、労災認定
判決は一連の行為を「社会通念上認められる範囲を逸脱した暴行または嫌がらせ行為」とし、うつ病は業務上の発症と認めた。
遺族の悲しみは癒えないですが、社会全体として、うつ病や自殺の認識を今一度考えさせられる問題となりました。
(『自殺って言えなかった。』(あしなが育英会):遺された遺族の想像を絶する苦しみ)
おわりに
うつ病は苦しい病気です。
ココロとカラダの両方に苦しみを与え、そして理解されにくい病気だからです。
骨折なら、骨が折れた状態をレントゲンで見れます。
ガンでもCTやMRIで目視できるでしょう。
しかし、うつ病は目に見えません。
(光トポグラフィー検査(NIRS)とは?:オススメできない7つの理由と精神疾患の検査法)
いや、現時点の精神医療では目に見えないといったほうが正しいかもしれません。
実際は脳内に何らかの異常があるのですが、うつの原因が特定されていないのです。
(うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う)
しかし、症状はあります。
うつ病は存在します。
家族や周りの人が優しい目で支えてあげてほしいと思います。
(家族はうつ病患者にどのように接すればいいか?:4つの対応とうつ患者の気持ち)
本日もありがとうございました。
青年A