「鉛様麻痺(鉛様疲労)=体が重い」は非定型うつだけじゃない!│定型うつの症状でもある
2017/11/06
目次
「鉛様麻痺(体が重い)がある=非定型うつ病とは限らない
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
本日は「鉛様麻痺(体が重い)」についてお話していきます。
「【闘病記】うつ病と顎関節症」でストーリーにしていますが、僕は鉛様麻痺で何年も苦しみました。
この症状の苦しさ・絶望感は、経験した人でないと分かりません。
そして、この症状は非定型うつ病の症状と説明された記事がネット上にあふれていますが、一般的なうつ病(定型うつ病)でも起こる症状です。
(うつ病の症状の1つとして体が重く感じることはよくある症状)
これが今回伝えたいことです。
まずは「鉛様麻痺とは?」から解説していきたいと思います。
本日もよろしくお願い致します。
鉛様麻痺(鉛様疲労)とは?
鉛様麻痺(鉛様疲労)とは何でしょうか?
それは、体に鉛でも入ってるんじゃないかと思うぐらい重たく感じる症状の事です。
(うつ病の症状の1つとして体が重く感じることはよくある症状)
特に手足で感じます。
僕は足の鉛様麻痺で苦しめられました。
朝、目が覚めて起き上がれないのです。
自分でもびっくりです。
体が文字通り「鉛」と化して重すぎるのです。
ちょうどインフルエンザを想像されると良いでしょう。
動く気がしません。
それが「一日中」続きます。
まさに、生き地獄でした。
・神経がおかしいのではないか?
・慢性疲労症候群ではないのか?
と疑い、神経内科やその他の病院で診察してもらいました。
(やはり原因は「うつ?」神経内科で神経系を検査)
「カラダ」は異常なしです。
けども「体が異常に重い」症状は確かにあるのです。
原因が分からずひとり頭の中で考え、苦しみました。
ネットで検索すると、「体が重い」は非定型うつの症状だと書かれています。
(「非定型うつ病」ってどんな病気?(貝谷久宣)~非定型うつは”甘え”ではない~)
非定型うつ病は、鉛様麻痺以外に次のような特徴があるようです(一部)。
・気分反応性
→楽しいことや嬉しいことがあると、気分が上がり、うつ病の症状が消えることがあります。
逆に傷つく言葉や嫌な出来事があると、それらに過剰に反応してうつ症状が強くなったりします。
気分に反応してうつ症状が変化します。
・過眠
→うつ病では不眠症状がでることが多いですが、非定型うつでは過眠となる傾向にあります。
あくまで「傾向」ですので、うつ病でも過眠症状が出ることも大いにあります。
(うつ病の過眠と治療法:うつの睡眠障害は不眠だけではない)
僕は過眠症状はありましたが、気分反応性症状はありませんでした。
非定型うつ病はうつ病に含まれるもの
要するに、うつ病の中に非定型うつ病が含まれるので、非定型うつ病の症状とうつ病の症状は同じものがたくさんあるということです。
ですので鉛様麻痺(鉛様疲労)がある=非定型うつ病だ!と早合点しないことが大切です。
うつ病でも体が重い症状(鉛様麻痺)は起こるものだからです。
(うつ病の症状の1つとして体が重く感じることはよくある症状)
うつ病の症状の出方は、ほんと人それぞれ違う
うつ病は脳内の何らかの異常で起きています。
現在はセロトニンやノルアドレナリンという神経伝達物質の減少で起こると言われますが、それだけでは説明できないのが現状です。
自律神経バランスの崩れや脳内の異常でうつ病になるのですが、そのバランスの崩れ方、脳内の異常度合いが異なるため、症状の出方に個人差があるのです。
(自律神経失調症は「症状」であって「病名」ではない。~真の原因は何か~)
多くのうつ診断から特徴的な症状がまとめられてガイドラインが作られていますが、そこに載っていない症状が発生する可能性も十分あるのです。
(大うつ病性障害・双極性障害治療ガイドライン~”うつ”のすべてがここにある~)
僕の場合は、股の違和感がありました。
女性読者の方には恐縮ですが、睾丸と太ももがくっついてる感覚がして気持ち悪いのです。
不快感があって、目の前の試験問題に集中しないといけないのに出来ず、本来なら解けるのに解けなかったり、ケアレスミスをしたりして本当に悔しくて自分を責め続けました。
でも当時は原因が分からなくてもがき苦しみました。
(足のケガから股の違和感へ~異常事態発生~)
うつ病になると交感神経が過敏になる傾向があり、本来なら意識に上がらないことが意識化され、日常生活に支障が出るのです。
いわゆる不定愁訴ですね。
(不定愁訴は「症状」であって「病名」ではない。~「症状」の治療になってませんか?~)
「鉛様麻痺(鉛様疲労)=体が重い」の対策・治療法
まず「鉛様麻痺(鉛様疲労)=体が重い」は手や足といった身体に異常があるわけではありません。
脳(中枢神経)に異常があるのです。
ですので手や足をマッサージしたりしても一時的な効果で終わります。
根本的な治療(うつ病の治療)が必要です。
そして、うつ病の治療が進めば、「鉛様麻痺(鉛様疲労)=体が重い」はしだいに消えていきます。
(うつ症状はいつのまにか改善されている:その理由と改善方法)
・今日もまだ身体が重い
・いつになったら治るんだ
・一刻も早く体のダルさから解放されたい
と思う気持ちは分かります。
僕も思っていました。
しかし、意識すればするほど苦しくなります。
意識して治ればいいのですが、かえって悪化することがあります。
”うつ病の治療が進めば、「鉛様麻痺(鉛様疲労)=体が重い」が消えていく”ことを頭に入れておいてください。
そして症状に目を向けるのではなく、「今できること」に意識を向けましょう。
・軽く歩いたりジョギングするのも良いでしょう。
(うつ病の運動療法~うつの人に運動を強くオススメする4つの理由~)
・うつ病でゆっくりするこの機会に、読書をして知識や思考の幅を広めるのも良いかもしれません。
(メンズ限定!休養中にモテ男に生まれ変わりませんか?~「美女と野獣」の野獣になる方法~)
・趣味のレベルを深めるのもいいでしょう。
ぼくは、うつの時に大切にしていた趣味を深めて、現在では(自分で言うのもあれですが)そんじゃそこらの人には負けないレベルになれました。
「今」だから出来ることが必ずあるはずです。
「出来ること」に目を向けてほしいです。
うつ病の治療は「【治療法】うつ、顎関節症の治療法」に全てまとめていますので、お時間あるときに一読いただければ幸いです。
おわりに
今だから冷静に、前向きに当時の症状を書けていますが、暗闇にいた頃はそんなふうに思えませんでした。
「うつ」ではネガティブにしか考えられないこともあり、
・自分の人生は終わりだ
・自分は価値のない人間だ
・家族に申し訳ない
と思い続けていました。
自殺を考えたのも一度や二度ではありません。
(「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~)
しかし、明けない夜はないのです。
(『ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~』(佐々木 常夫)~東レ取締役の壮絶体験記~)
うつは不治の病ではありません。
必ず克服できます。
大事なのは気持ちを強く持つことです。
うつの最中は苦しいことのほうが多いでしょう。
僕だってそうでした。
しかし、人生をトータルでみると「プラスマイナスゼロ」で終わるのではないでしょうか?
うつで苦しくても、前向きに良くなると信じて生きていくこと。
「今」できることにフォーカスすること。
それが大切だったなと今は思います。
皆さまの参考となれば幸いです。
本日もありがとうございました。