うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

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【うつ病の問診】1950年以前はうつ病という概念がなかった?実はうつ病より躁鬱病のほうが多いのかも

   

うつ症状

こんにちは、青年A(@seinen1234)です。

今回は、うつの先生の問診記録です。

それではよろしくお願い致します。

うつ病の問診

青年A

特に(症状に)変わりはないですね。

体が重い症状と顔周りの筋肉の緊張が最後まで残っているかなといった感じです。

朝6時30頃に起きて9時に出社して18時頃に帰宅する生活です。

夜10時半くらいに寝ています。

規則正しい方だと思います。

先日までインフルエンザにかかってて大変だったんですけど、お薬飲んだら数日で熱が収まったので、うつ病もそういう特効薬というか、すぐに治る薬が開発されたらいいのになと願うばかりです。
これからの「うつ」の話をしよう:未来のうつ治療と支援のあり方

先生

そうですね。

青年A

でもあんまり昔からうつ病治療の進歩ってないんですか?

先生が精神科医になられた時から。

先生

お薬は色々出てますけどね。

副作用が軽くって良いのが。

今のお薬は大量に飲んでも死なないですね。

そこは(医師として)助かりますね。

自殺目的で飲まれることがあったんで。

青年A

昔は副作用がきつかったんですか?

先生

一週間分飲まれたらキツかったですね。

マリリンモンローなんかも睡眠薬でお亡くなりになってるでしょ。

今の睡眠薬だったら、一ヶ月分飲んでも死なないですよ。

青年A

そうなんですね。

(抗うつ薬で言えば)副作用は少なくなってるけど効果は高まってるって感じですか?

先生

効果は昔の薬のほうがありますね。

青年A

そうなんですね(笑)

先生

抗うつ剤に関してはね。

他のお薬に関しては今のほうが副作用が少なくて効果があるのもありますけどね。

今の抗うつ薬は、副作用が格段に軽くなったけども効果はゆるいですね。

ただそれよりも「うつ病の概念」が変わってきたんですよ。

青年A

概念?

先生

うつ病の概念がちょっと変化してきています。

抗うつ剤で治療すべきうつ病の患者さんは減っています。

青年A

そうなんですね。

先生

あんまり強調されないですけど、躁鬱病系が増えているんです。
大うつ病性障害・双極性障害治療ガイドライン~”うつ”のすべてがここにある~

というか、僕ら(医師)の意識が変わってきたんですよ。

単極型うつ病っていうのは実際はそう多くない。

どちらかと言うと、躁とうつを繰り返すケースのほうが多いのではないかと。

そういう意味では、抗うつ剤単独の治療でうまくいかないケースでは、さっと躁鬱病の治療に切り替えるケースが増えています。

青年A

そうですか。

先生

はい。

そのへんはものすごく変化していますね。

学問の進歩です。

青年A

なるほど。

10年くらい経過を観察しないとうつ病か双極性障害か分からないというお話も以前ありましたが。

先生

そうですね。

平均10年かかるんですけど、最近は1年くらいで分かるように努めていますね。

青年A

なるほど。

それでうつ病治療から双極性治療に切り替えたら上手くいったと。

先生

そうです。

以前は抗うつ剤で長いこと引っ張って結局最終ステージになってやっと(双極性障害と)分かったんですけど、それはちょっと不幸なんで、せめて1,2年で正しく診断して正しい治療に持っていけるケースは増えていますね。

青年A

そうなんですね。

でも、うつ病と双極性障害は分けられへんというお話もありますけどね。

先生

そうですね。

というか、単極性うつ病は実はなくって、全部双極性障害なんだけど、その一部は抗うつ剤単独でコントロールできるよと。

僕の頭の中ではそう考えています。

青年A

そうですか。

先生

一応、うつ病と双極性障害は分けられてますけどね。

全部躁鬱病って言ったらいいんですよ、多分。

その一部が抗うつ剤単独でも治療が可能と。

でも基本的には躁鬱病として治療したほうが安全だし、予後は良いですね。

青年A

そうですか。

先生

1950年まではそうだったんです。

もともと躁鬱病しかなかったんです。

うつ病というのは1950年代以降の概念なんで。

なかったんですよ、うつ病という言葉自体。

青年A

そうなんですね。

先生

100年前の人達のほうが、正しく診てたんじゃないでしょうか。

双極性障害じゃない人がいるよーというのが1950年に言いはって広まったんでしょう。

で抗うつ剤が出てきてうつ病の治療が本格化したわけです。

で、実際効くんで、元気になりますからね。

ところが自殺率が高まってるわけです。

青年A

それは双極性障害の方やったのに抗うつ剤を使って元気になりすぎて自殺してしまうという事ですか。

先生

そうです。

予後が良くなっているわけではなくむしろ悪化してますから。

青年A

じゃあ全員双極性障害の治療をすればいいんじゃないかって思うんですが。

先生

双極性障害の治療をすると(気分を)持ち上げないので。

例えば、会社復帰までに抗うつ剤で治療してれば3ヶ月くらいで出来るのに双極性障害の治療だと1,2年かかりますね下手したら。

なので1回目か2回目くらいに(躁)エピソードまでは抗うつ剤の治療にチャレンジしたほうがいいんじゃないかと僕は思っています。

青年A

なるほど。

あきらかに躁鬱の波があるなと判断したら、治療を切り替えると。

先生

そうです。

途中で抗うつ剤の効果が薄まってきたりとか躁鬱を繰り返すようであれば、双極性障害の治療に切り替えています。

今、青年Aさんは抗うつ剤単独で経過を診てますけど、経過が安定してるから(治療を)切り替えないだけです。

いつも警戒しています。

青年A

実際に治療を切り替える患者さんも多いですか?

先生

多いです。

ご自分も無関係ではないですよ。

東京行く時、今振り返ると上がりすぎていたかもしれませんしね。
上京!新社会人1年目!東京の心療内科に通う。

その後反動で落ちましたよね。

青年A

はい、そうですね。
入社1年で退社が決定

先生

そっから抗うつ剤単独で回復したんでそれ以上手をつけていないだけです。

これからまた上がりすぎるようなエピソードがあれば、治療を切り替える可能性はあります。

いつもそういった警戒心を持っています。

そう理解しておいてくださいね。

青年A

わかりました。

ありがとうございます。

おわりに

うつ病という概念がつい最近までなかったことに驚きました。

元々は双極性障害(躁鬱病)しかなかったんですね。

自分がもしかしたら双極性障害かもしれないという事です。

でも、だからといって光トポグラフィー検査を受けてはいけません。
光トポグラフィー検査(NIRS)とは?:オススメできない7つの理由と精神疾患の検査法

精度が低いのに患者をだますようなケースが多発しているので注意が必要です。
うつ病の診断で光トポグラフィー検査は危険!┃患者をだます例が多発

信頼できる医師の診断を信じて、分からない部分は質問していきましょう。

本日もありがとうございました。

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