「イルボスコ」~こころの病の本質、ワンポイントアドバイス、セルフチェックができる秀逸サイト!~
目次
イルボスコ…東邦大学メンタルヘルスセンターの精神疾患お役立ちサイト
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
本日は、こころの病の理解に役立つサイト「イルボスコ」をご紹介します。
うつはこころの病気というよりカラダの病気だと思う)
以前「「せせらぎメンタルクリニック」~精神科医の、薬の知識・アドバイスが集約されたサイト~」というサイトをご紹介しましたが、今回は東邦大学メンタルヘルスセンターが運営するサイトです。
東邦大学医療センターの説明はもちろんのこと、次の3つの説明が充実していて病気の理解がすっごく深まります。
1.こころの病とは?
2.こころの病の人へのアドバイス
3.予防・早期発見のためのチェックシート
この3つが分かりやすく書かれていて、読みやすく本質的なことが書かれています。
順番にご説明していきたいと思います。
1.こころの病とは?
「こころの病について」という大カテゴリーの中に以下の小カテゴリーが含まれており、それぞれ詳しく説明されています。
- 認知機能障害
- 思春期特性
- 再発防止・早期警告サインについて
- ストレスについて
- スマホ依存について
- 多職種チームアプローチとは
- 仕事への復帰
- 社会資源
- 15歳からの精神科入門
各項目の内容は本サイトに委ねますが、ここでは特に印象的な文面をご紹介します。
精神疾患は脳の機能障害
サイコーシスの詳しい原因はまだ研究の途中で分からないことも多いのですが、脳の病気であることは間違いないようです。
そして、ドーパミンやセロトニンと呼ばれるホルモンの働きに関連した脳の機能面における変化がこころの病の原因になるのではないか?と現在では考えられています。
うつ病を代表とした精神疾患はどうしてもココロの面が強調され、「気合で治る」「体に異常はない」「甘えだ」なんていう偏見にさらされがちになります。
(うつが甘えじゃない理由:思い込みにとらわれてはいけない)
しかし、うつ病はカラダの病気なのです。
具体的には脳の病気です。
脳に損傷があるといった形態的な病気ではなく、機能面に問題があるということです。
形態的な病気であればCTやMRIではっきり写りますが、そうでないところが原因解明の難しいところです。
「「そのからだの不調、ホントはうつですよ」~原因不明の身体症状でお悩みの方へ~」
2.こころの病の人へのアドバイス
「ワンポイントアドバイス」の項目は以下に分かれます。
- 再発予防のキーワード
- 自分に合っている状態に近づけるには
- 新薬について
- 活動性を高めるために
- 家族ができること
- 社会の役割
特に再発予防のキーワードの項目が参考になるのではと思います。
なぜこの病気になったの?-脆弱性ストレスモデル- 【水野 雅文】
人の身体には誰しも比較的に丈夫な部分と、ストレスなどの負荷がかかると脆(あやう)い部分があります。
その脆さのことを脆弱性と呼びます。
ストレスがかかったときに、胃腸に症状が出る人、動悸など心臓に症状が出る人などさまざまですが、一般に精神障がい者は精神症状を呈しやすい人ということもできるでしょう。
脆弱性が高いということは、この図1の1(ストレスに耐えられる閾値)が相対的に低いというふうに考えられます。
そこへ思いがけないストレス2(これを「ライフイベント」とも呼びます)が加わると、やすやすと1を超えてしまい再発や再燃が起こります。
どんなに強靭な(に見える)人でも、当たり所が悪いとケガするように、それぞれ弱い部分が必ずあります。
(「はじめての認知療法」(大野 裕)~まるで教科書!ものすごく分かりやすい認知行動療法の本~)
それを本サイトでは分かりやすく「人の身体には誰しも比較的に丈夫な部分と、ストレスなどの負荷がかかると脆(あやう)い部分があります。」と説明しています。
ですので、我々が誰かに比べて完全に弱いのではなく、たまたま弱い部分(例えばココロ)に負荷がかかりすぎたために、病気(いわゆるココロの病)になったということです。
こころの病にかかったけど、風邪などの(いわゆる)体の病気には全然かからないという人も少なくないのです。
自分自身を責めるのではなく、今の病気とどう付き合っていくのか、対処していくのかを考えるほうがよっぽど前向きですね。
3.予防・早期発見のためのチェックシート
この項目では「PRIME-Jスクリーニング」という、こころのリスクチェックシートを使って、病気の予防・早期発見の手助けをしています。
簡単なチェックシートで項目を選択するだけなので、気軽に回答することができます。
こころのリスクチェックシート(PRIME-Jスクリーニング)
このリストはこころのリスク状態で起こる可能性がある症状です。この1年の状態について採点してみて下さい。
4~6の「あてはまる」に該当する方は、A~Cの期間についてチェックして下さい。
おわりに
今回はご紹介しませんでしたが、「イルボスコ」では、精神疾患の患者さんの経済的な支援精度も詳しく説明されています。
ほんと良心的で患者目線のコンテンツを作ってくださっています。
僕も負けないように引き続き患者さん目線の内容を考えていきたいと思います。
元うつ病・顎関節症患者として、これからもサイトを更新してきますので、よろしくお願い致します。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。