人の不幸を喜ぶ気持ち「シャーデンフロイデ」は誰もが持つ感情│自分を責めずに対応する方法
目次
他人の不幸は蜜の味?
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
本日は、あまり見聞きしない心理学用語「シャーデンフロイデ」をご紹介します。
この感情を知っておく事で罪悪感がなくなったり、自分を責めなくなったりできるかもしれません。
よろしくお願い致します。
「シャーデンフロイデ」とは?
シャーデンフロイデ(Schadenfreude)はドイツ語で、「他人の不幸を喜ぶ気持ち」を意味します。
日本語でいうところの「ざまあみろ」とか「それ見たことか」、「いい気味だわ」といった意味合いです。
皆さまは次の感情を抱いたことはないでしょうか?
・テストの点数が自分より低くて落ち込んでる友達を見て「よっしゃ」と思う
・派手に仕事していた人が転職に失敗して「ざまあみろ」と思う
・気に食わない芸能人のスキャンダルが発覚して「苦しめ」と思う
僕はあります。
僕の場合は、自分よりうまくいってる人、自分よりかっこいい人、自分より仕事ができる人に上記の感情(シャーデンフロイデ)が出ていました。
「他人の不幸を喜ぶ気持ち」に用語があるのを知ったのはつい最近です。
なぜ「シャーデンフロイデ」が起こるのか?
代表的な原因は「嫉妬心」と「復讐心」だと言われています。
嫉妬心
愛し、大切にする対象が自分以外に心を寄せることを怖れ、その存在をねたむ感情。
また、他人を羨ましいと思う感情。
復讐心
自分に危害やストレスを加えた対象に仕返ししてやろうという感情。
先ほど書いた僕のシャーデンフロイデを例にすると、
・テストの点数が自分より低くて落ち込んでいる友達を見て「よっしゃ」と思う
→〔復讐心〕いつも良い点数を取って僕をバカにしていた友達が元々気に食わなかった
→〔結果〕だから、自分より点数が低くて「よっしゃ」と思った。
・派手に仕事していた人が転職に失敗して「ざまあみろ」と思う
→〔嫉妬心〕いつも仕事で自分より良い成績を取っていて気に入らなかった
→〔結果〕その人が転職に失敗して「少しは苦労しろ」と思う事が出来て安心した。
・気に食わない芸能人のスキャンダルが発覚して「苦しめ」と思う
→〔嫉妬心〕自分よりお金持ちでモテる芸能人に腹が立っていた。
→〔結果〕スキャンダル発覚で地に落ちた感じが心地良かった。
言葉にするとこんな感じです。
人間の醜い感情ですね。
人類の進化の過程で、なぜ「シャーデンフロイデ」の感情が残ったのか僕には分かりませんが、皆さまにも心当たりある感情だと思います。
うつ病の時は特に「シャーデンフロイデ」が起きやすい
僕の7年以上のうつ経験から言うと、うつ病の時は「シャーデンフロイデ」が起きやすいと考えています。
(【闘病記】うつ病と顎関節症)
まず、うつ病になるとネガティブになります。
自分の悪い面ばかりに目がいき、また悪い面ばかり探してしまうんです。
・自分は仕事すら出来ないほど体が重いのに、同期の友達はバリバリ働いて結果を出している(自分はだめ人間だ)
・周りは結婚し始めているのに、結婚するお金すらない自分に劣等感を感じる
・周りはクルマを買い始めているのに、軽自動車でさえ買えない自分に腹が立つ
・体の不調さえ治れば、同期より結果が出せるのにと歯がゆく悔しい気持ちになる…など。
すべて僕が抱いていた感情です。
健康な時は、そういった感情があっても切り替えて前を向けるのですが、うつの時はネガティブのスパイラルに陥ってしまいます。
ネガティブな感情がぐるぐる回る…これがうつ症状の1つなのです。
(【まとめ】ぼくの鬱病の症状~こんな症状に苦しんでいました~)
「シャーデンフロイデ」があるからといって自分を責めないで!
シャーデンフロイデは誰もが持つ感情です。
ですので、人の不幸を喜んでしまう自分を責めないでください。
「最低な人間だ」と思う必要はありません。
美しい感情ではありませんが、みんな自分と同じという「安心感」を得たいための自然な感情なのでしょう。
・先を越されていないという安心感
・自分だけが不幸じゃないという安心感
・お金がないのは自分だけじゃないという安心感
そういった誰もが持つ感情が「シャーデンフロイデ」なのです。
「シャーデンフロイデ」の対処法
シャーデンフロイデの対処法は「「今」できることに集中する」ことです。
ネガティブな感情を消そうと思っても消えません。
むしろ強まってしまいます。
(【うつ病の問診】うつの症状を消したい消したいと思ってはいけない)
うつの人が今できることは何でしょうか?
まずは治療です。
(うつ治療まとめ)
運動したり、読書したりするのも良いでしょう。
(『脳を鍛えるには運動しかない』│今すぐ走りたくなる最高の運動科学本)
家事を手伝うのも立派な仕事です。
”転んでもタダでは起きないぞ”という気持ちで、「今できること」を考えて実行するのが良いと思います。
僕は運動と読書、そしてこのサイトの立ち上げをしました。
自分の苦しんだ経験が誰かの役に立つんじゃないかと思ったからです。
小さなサイトですが、月に何件かはご相談や問い合わせをいただいております。
健康な人でも課題はあるでしょう。
シャーデンフロイデという感情を認めた上で、「今できること」に集中することが僕の実体験からオススメしたい対処法です。
おわりに
「みんなちがってみんないい」
人の本質を語った良い言葉です。
頭では分かっていても、この資本主義社会ではどうしても成果が求められます。
競争が起きてしまいます。
抜群においしいお店に人は流れ、そうでないお店は廃業に追い込まれます。
うまい選手がレギュラーをとり、そうでない選手は試合に出られません。
そういう社会では、どうしても優劣感と劣等感が生まれてしまいます。
そういった感情が出てしまうことを認めつつも、「今自分にできることは何か」を考え、今より成長しようと努力する。
その姿と姿勢が大切なんじゃないかと僕は考えています。
少しでも成長していけたらと思います。
本日もありがとうございました。
青年A