睡眠不足は「うつ」を招く│35歳エース記者がうつ病に
2017/11/15
目次
うつ病100万人時代
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
今回は東洋経済で掲載された「35歳エース記者が書けなくなった深刻な事情」の解説記事とさせていただきます。
今、うつ病でお悩みの方に役立つ内容となるようがんばりますので、よろしくお願い致します。
「鬱病」+「ノイローゼ」=「うつ病」
獨協医科大学の越谷病院こころの診療科教授の「井原 裕」氏は鬱病とうつ病を区別して考えているようです。
鬱病とは、普通の人はそう口にしない専門用語であり、「躁鬱病」とともに重い精神病を指していました。
鬱病の患者さんがどのような状態かというと、感情はすっかり枯れ果ててしまい、悲しいともつらいとも思いません。
一日中横になって、宙を見つめているのがやっとです。
自殺するのは比較的軽い症状の方で、本当に重くなると指一本動かせません。
詳細は「【闘病記】うつ病と顎関節症」でストーリーにしていますが、僕はまさに鬱病でした。
楽しい、むかつく、寂しい、最高、といった感情がすっかり消えてしまっていました。
感情が沸いてこないのです。
何も感じないのです。
仰向けで寝ているのがやっとでした。
対して「うつ病」は以下のように書かれています。
脳の機能障害としての鬱病と、一般の人が「ノイローゼ」と呼び、専門的には「神経症性抑うつ」と呼んでいた状態を、まとめてうつ病としようという主張が現れたのです。
つまり、時代の流れとして「鬱病」+「ノイローゼ」=「うつ病」とまとめて考えるようになったのです。
鬱病とうつ病はちがう?
記事によると、鬱病は脳機能の異常があり、うつ病は脳機能の異常がない場合も含まれるとのこと。
脳機能の異常はないが、心理的ストレス(職場のストレス、人間関係、借金などの経済的問題)で調子を崩しているようです。
その状態も「うつ病」と呼ぶようになったので、うつ病患者が増えたように見えるのです。
都市型うつの大流行
21世紀に入って急増したうつ病の場合、その原因は都市のライフスタイルと密接にかかわっています。
都市のライフスタイルとは
・慢性的な睡眠不足
(「うつ病」と「憂うつ」の違いやうつ症状をイラストで分かりやすく説明した動画の紹介)
・アルコールの乱用
などです。
その結果、うつ病を招き、先ほどの「井原 裕」氏の元には次から次へと患者が受診されるとのことです。
私の外来には、都内のクリニックや大学病院から次々に患者さんが移ってこられます。
その中には、霞が関の官僚、大手町の銀行マン、六本木のIT系会社社長、新聞記者、さらには医師(それも精神科医すら)など、さまざまな職業の方がいらっしゃいます。
その中でも、「都市型うつ」になりやすいのは新聞記者だそうです。
新聞記者の生活は「都市型うつ」を引き起こす
大手新聞社の場合、締め切りは、朝刊の場合で日付が変わってから、夕刊は正午に設定されるのが一般的です。
したがって、記者たちは夜に翌日の朝刊の記事を書き、午前中に夕刊の記事を書きます。
ただ、締め切り間際に大きなニュースが飛び込んでくると、締め切りを遅らせてでも次の朝刊、夕刊に載せようとします。
その結果、入稿期限ギリギリの瞬間まで時間との戦いが続くのです。
僕の友人にも新聞記者がいますが、同じような事を言っていました。
本当に体力勝負、精神力勝負で命がけです。
しかし、新聞記者だってヒトです。
生理学の法則に勝てるわけがありません。
孤独な戦いを強いられるうえに、慢性的な睡眠不足とアルコール漬けの日々。
これだけ条件がそろえば、「都市型うつ」になって当然なのです。
おっしゃる通りです。
僕もうつ病を経験していますが、睡眠不足はうつのリスクを上げまくるでしょう。
(【まとめ】ぼくの鬱病の症状~こんな症状に苦しんでいました~)
適切な睡眠時間は人によって様々ですので、よく眠れた!と言える時間を見定めましょう。
(うつの不眠を改善させる4つの方法:安心してください、ねむれます!)
ちなみに都市型うつとはこの論者がつけた名前で、正式な医学用語ではありません。
うつがひどいと頭が回らなくなる
こんなケースがありました。
ある日、男性が焦燥しきった様子で、診察室に倒れ込むように入ってきました。
坂東和彦(仮名)さん。
35歳の新聞記者です。
がっちりとした体格で精悍な雰囲気の方ですが、その日はなんだか顔色が優れないようでした。
「おはようございます。今日は、どうなさいましたか?」と尋ねると、大きくため息をついて、頭をかきむしりながら、「だめだ…頭が……、頭が回らない。うつだと思う…きつい」とうめくように言いました。
健康な人でも、睡眠不足が続いたり飲みすぎたりして、「頭が回らない、働かない」状態を経験したことはあるでしょう。
それよりもっとひどい状態がうつ病では続くのです。
酷いときは、1+1の計算に時間がかかりました。
頭に霧がかかったようになって、答えが出てこないんです。
(うつの休養の仕方~休養は治療の1つです~)
睡眠が全ての基本!うつに限った話ではありません
「井原 裕」氏はこう説明しています。
私が申し上げたのはただ一言、「週50時間睡眠を目指してほしい」ということでした。
勤務日に夜の睡眠が減るのは仕方ありませんが、それでも何とか5~6時間は確保し、それより不足した分は、昼寝で補っていただくしかありません。
それを心掛けないと、今度こそ本当に身体は壊れてしまいます。
よく寝るためにランニングやジョギングも有効です。
(うつ病の運動療法~うつの人に運動を強くオススメする4つの理由~)
うつ急性期は寝てるだけで精一杯かもしれませんが、ちょっとでも動けるようになれば、ぜひ運動しましょう。
(『脳を鍛えるには運動しかない』│今すぐ走りたくなる最高の運動科学本)
歩くだけでもいいんです。
睡眠不足とは、一時的に頭が悪くなることです。
本当によい記事を書きたいのならば、睡眠によって脳に十分な充電を行い、コンディションを整えてほしいと思います。
その通りですね。徹夜しても意味ありません。
それまでの準備が大切だということですね。
(『バリアバリュー 障害を価値に変える』(垣内俊哉):”明けない夜はない”ということ。)
おわりに
いかがだったでしょうか?
うつ病は本当に苦しい病気です。
ココロとカラダの両方をここまで痛めつける病気を他に知りません。
(『うつ病放浪記』(工藤 美代子)~うつを生き抜くための6か条~)
しかし、やまない雨はないのです。
必ず良くなります。
死んではいけません。
(「うつの自殺は絶対あかん」~してはいけない4つの理由~)
皆さまの回復を願って本日も終了とします。
本日もありがとうございました。
青年A