うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

*

『ウツ妻さん』(早川いくを)~挿絵がかわいい!ユーモアあふれるウツ妻物語~

   

ウツ妻さん

(ぼくの所有本)

笑いあり!夫からみたウツ妻の闘病体験記

こんにちは、青年A(@seinen1234)です。

今日は一風変わったうつ病体験記をご紹介します。

それは、『ウツ妻さん』です。

よくある体験記と違った点は

1.ベストセラー作家が書いた本
2.挿絵がユーモアありすぎで癒される
3.うつ妻との付き合い方、サポートの仕方が書かれている

というところです。

1.ベストセラー作家が書いた本

作者の”早川いくを”先生は、
へんないきもの (新潮文庫)』『またまたへんないきもの』でベストセラーとなった作家さんです。

独特の視点とユーモアあふれる文体、挿絵が人気ですね!

「俺の話を聞け!」私はクレイジーケンバンドのように叫んだ。
「その、でも、でもっていうのをやめんか!」
「土地で人生が終わった」→「不妊だ」→「親が死ぬ」→「就職できない」→「将来はホームレス」。
一巡してまた「土地で人生が」

さまざまな不安が入れ替わり立ち替わり、ネタを換えてぐるぐると回った。
不安の回転寿司状態だ。

不安寿司は、新鮮なネタを提供する。
その日その時、本人の心にもっとも響く不安のネタを差し出すのだ。

「不安寿司」という表現がうまい!!
まさにその通りで、うつ病急性期は不安がぐるぐるとループし続けてしまう。

そして本人は、それが合理的な考えだと思い込んでしまっている。
その考えだけが正しくて現実となってしまうと考えてしまうのだ。

それはうつの症状の1つなのだ。
【闘病記】うつ病と顎関節症

 

2.挿絵がユーモアありすぎで癒される

独特の挿絵も早川先生の特徴です。

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ウツ妻には癒しが必要だと考えて買ったカエル(東急ハンズ)
(癒し効果は”クマ”が持ってるらしいが、どこも売っておらず、「似たようなもんだろ」とカエルを買った)

妻”トトコ”は、このカエルを”モフ”と名付け、自分の子どものように可愛がることになる。
(うつ病がつらい朝はモフに顔を埋め、サナギのように動かなくなったこともあったようだ)

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うつ病の先生がうつ病になってしまったときの挿絵。
早川先生とトトコの母親がうつ病の先生に話を聞きに行ったシーン。
(のちにトトコは転院することに)

うつ病になりやすい職業ランキングでいつも上位に「医師」がランクインしているが、
精神科の先生自身がうつ病にかかってしまうこともあるようだ。

まさに”うつ病はだれでもかかる可能性のある病気”だと感じました。

3.うつ妻との付き合い方、サポートの仕方が書かれている

うつ病を支えた体験記で最も有名なのが、『ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)』ですが、
その本と反対の印象を受けたのがこの本です(ツレがうつになりまして。)。

ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)
・夫がうつ病、妻が作家。
・夫は病気でしゃべない、動けなくなった。

ウツ妻さん
・妻がうつ病、夫が作家。
・妻はしゃべりまくる、動いたりもする

理屈ではなく、感情でネガティブなことを夫にぶつけまくる妻への対応に四苦八苦しながらも、
ウツ妻をサポートして得た教訓が随所に描かれています。

「この認知療法っての、とってもいいと思うんだ。ちょっとやってみないかい?
何、遊びみたいな感じで気軽にさ、ね、ね?」

私は猫なで声で認知療法を薦めた。

「一体、何を言っているんだ!」私はトトコの主張をタワゴトと切って捨てていた。
だがそれは、深く冷たい不安の海でもがき苦しむ者の悲鳴でもあった。
私は溺れる妻に、助かる方法を説明しようとするばかりで、手を差し伸べようとはしなかったのだ。
言葉以外の、心の声を拾ってあげましょう」セラピストは言った。

「だーいじょーぶ、だーいじょーぶ」
いい年こいたおゆうぎのようだった。
我ながら恥ずかしい、ばかばかしい、外聞が悪い、みっともない。
だが、何とか説き伏せようと悪戦苦闘していた頃からは、ずっと穏やかな空気が流れていた。

番外編.ウツ妻のコメントや医師のアドバイスもあります!

これは体験記によく入っていますが、この本でもうつ病当事者のコメントやお世話になった医師からのアドバイスも分かりやすく書かれています。

心療内科・精神科はどこも患者でいっぱいです。
ご自身の診療は数分ですが、聞きたいことがたくさんあるでしょう。

そんなとき、体験記を読むと、他の医者のアドバイスが簡単に手に入って便利ですよね!

<ウツ妻>

昔の同期の子なんかも、大手の会社で働いていたり、第一線で活躍していてデザイン雑誌なんかで特集されていたりして。
それに比べて自分は何なんだ…と焦ってばかりいましたね。

子どもの頃に、努力して頑張れば願いが叶うと教えられてきました。
だから今までは努力してそれなりに結果が出せてきたのに、今回は何をどうしても気持ちが苦しいばかりで、全然思い通りにならなくて、神様を恨みたい気分でしたね(苦笑)。
こんなに頑張っているのに……って。

しかしあの頃の強烈な不安感は何だったのでしょうか。
毎日心が押しつぶされてしまいそうな、胸が苦しくなるほどの不安感には本当に苦しみました。

でも薬でおさえられる不安なんて、そもそも現実には存在しないものなのに…不安は幻だって今なら思えます(妄想という)。

<医師>

「そういうのはよくあるのですが、しかしあなたの場合『順調希求性』の気はあるかもしれませんね」医者は言った。
トトコは幼稚園にも行かぬころ、「大学へ行く時、道に迷ったらどうしよう」と心配して夜泣きし、母を困惑させたことがあったという。
10年以上も未来、しかも行くか行かぬかもわからぬ大学への道筋を、先取りして心配してしまうのである。
過度の心配性、言い換えれば、人生の道のりが絶対安心、順風満帆でなければ不安でたまらないという気質を、「順調希求性」と呼ぶのだという。

「病気は”得る”ものなんです」

「病気を得る…?」トトコが聞き返すと、医師はおだやかに諭して聞かせた。

「剛速球が売りの投手が肩を痛めました……彼は考えます、なんて不運なんだろう、もうだめだ、選手生命ももう終わりだ。しかし、彼はそこで精進し、ついに”変化球”というものを身につけることができました。

病気にならなかったら彼に進歩はなかったのです。物事は考えようで、彼は”病気を得た”ということもいえるわけです」

悲観するばかりが能ではない。病気も前向きにとらえれば、意味のあることなのだ。

★目次★
第1章 鉄塔がこわい
第2章 ヒーローたち
第3章 買い物ジャンキー
第4章 ほとけとブラックホール
第5章 脱皮
あとがき

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★あらすじ★(青年Aなりの)

おそらく何かのまちがいなのだろう。私の書いた本が売れた。
突如転がりこんできた印税収入により、夢のマイホームが現実味を帯びてきた。

「絶対に失敗したくないから。人生に一度きりのことだから」
トトコの夢はふくらむと同時に、その鑑定眼は日増しに鋭くなっていった。

仕事の多忙もあってか、仮契約をすませたあとに、「あの土地、やっぱりやめたい」と言い出す。
電線の鉄塔が近くにあり、電磁波が怖いという。

東京電力に調査してもらい、問題なしと判断されたが、
「東京電力がウソついている」と言ったり、ネットで電磁波測定器を買って、
自分で測ったりと奇行が目立つようになる。

「奥さんは典型的なうつ病ですよ」

私は安堵した。

病気だったのだ。つまり一時的な現象なのだ。しかも「軽め」という診断である。

しかし薬があまり効いていないようで、「世間におくれをとる」という強迫観念めいた考えは、
その後何年もトトコを苦しめることになる。

そして「愛の戦士レインボーマン」という特撮ヒーロードラマにハマって主人公タケシに会いに行くと言いだしたり、「死ね死ね団に入れてもらう」と言って、洗濯物置き場となっていたウォーキングマシンをひっぱり出してギッタンバッコン漕ぎ始めたりした。

さらには『快傑ズバット』という特撮ヒーローにハマり、「宮さまの家に行って家政婦にしてもらう」と言ったり、『仮面ライダーV3』のヒロイン「たまじゅんこ」に嫉妬して「近寄るなー!」と叫んだりして夫”いくを”を途方に暮れさせた。

買い物ジャンキーとなって散財したり、不妊のことで大いに悩んだりして不安が湯水のように溢れていたが、主治医を変え、薬を変えることでしだいに安定していく。

夫、義母、先生、恩師の支えもあって次第に回復。
以前のような症状はなくなっていった。

そしてついに念願の赤ちゃんを無事出産してエンディングとなる。

最近笑えていない人に読んでほしい!

・うつの勉強もしたいけど、難しい用語ばかりはいや!
・闘病記を読みたいけれど、読んだあとに余計苦しくなるのはだめ!

そんな人にこの本をおすすめします。

うつ病の知識、闘病記を読みながらも、憂うつにならず笑いながら読み進めることができます。

いい本ですね!

本書によると、最初に心療内科を受診されたようですが、それは正解でしたね!

はじめは身体症状が目立ち、内科なんかをたらい回しとなって、
最後に心療内科・精神科を受診するケースが多いので。

疲れ果て、症状が悪化したあとにうつ病治療がはじまるというパターンが多い気がします。
(僕もそうでした)

そういう意味では、早いうちから適切な診療科で治療ができたことはまだ良かったほうかと思います。

ユーモアあふれる本書を、ぼくのサイトの読者さんにオススメして
本日も終了とさせていただきます。

本日もありがとうございました。

P.S「Amazonのレビュー」
「良い意味で娯楽本です」
・著者と鬱病になった妻の闘病記ですが、重苦しさや押し付けがましさがなく笑いながら読めました。
以前に家族が鬱病にかかったので、エピソードに似ているところがあると懐かしくてニヤリとなってしまいました。
気楽に読めるのでおすすめです。

「鬱を面白おかしくは新鮮、楽しく読みました」
・うつを茶化して書いているという受け取り方もありますが、
私は大笑いして楽しく読みました。

ちなみに鬱経験あり、双極性Ⅱ型で現在も治療しています。

妻さんの不安はよくわかりますし、病院や医師との相性は大事な事も痛感しています。
けれど、この本面白いんです!

妻さんと夫のやり取り、まるで漫才やコメディ!一方通行の成り立たない会話や、妻、いくをさんの表現、言葉等々。視点、書き方に早川氏のセンスを感じます。

氏のカッコいいほとけも読んでみたく、ネット注文しました

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青年A

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