うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

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「そのからだの不調、ホントはうつですよ」~原因不明の身体症状でお悩みの方へ~

      2017/10/02

うつ病は「からだの症状のデパート」

今回ご紹介する本は「そのからだの不調、ホントはうつですよ (平凡社新書)」です。

歯の噛み合わせの違和感からうつ病を発症しています。

僕も似たような発症の仕方をしています。
(詳細はこちら

・多汗

・肩こり、腰痛

・体が重く感じる

…といった原因不明のからだの不調に悩まされているにも関わらず、その真の原因は「うつ」だと気づかずに苦しんでいる方は少なくないと思います。

ぼくも、足の違和感に苦しみ、顔の筋肉のこわばりが出て…といったように、身体症状が先に現れたため、うつ病だと気づきませんでした。

症状を発症した高校3年生の時にこの本に出合っていたら…

もっと早くうつ病治療を開始できたのに、と思うほどです。

そのからだの不調、ホントはうつですよ (平凡社新書)」より一部抜粋してご紹介します。

【はじめに】

うつ病と聞くと、あなたは何を連想しますか?

自殺してしまうような恐ろしい精神病だと思う人もいれば、たいした病気ではなく、気の持ち方が原因で、前向きに考えられないからそんなことになるのだと思う人もいるでしょう。

さらには、うつ病なんて病気ではなくて、ただの甘えや怠けではないのかと疑ってかかる人も少なくないかもしれません。

こんなにも極端な印象を持たれてしまう病気がほかにあるでしょうか。

ガン、糖尿病、脳卒中、狭心症、心筋梗塞といった病気を思い浮かべてみてください。

そんなことはないはずです。

うつ病は、いまだに多くの人に十分に正しく理解されていない稀有な病気であると思わざるをえません。

なるべくわかりやすく、医学的正確性を損ねることなく、本当に役立つ情報をお伝えしたいと思い、本書を執筆しました。

うつ病は、決して稀な病気ではありません。

稀どころか一般人口の3~8%にみられるポピュラーな疾患なのです。

うつ病患者のうち精神科や心療内科を初診する人は実はわずかで、80%以上の人はまず内科や婦人科を受診することがわかっています。

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【「仮面うつ病」ってなに?】

うつ病なので元気がなく、まるで仮面のような顔をしているから「仮面うつ病」というわけではありません。

身体症状が目立ち、抑うつ気分や興味、喜びの喪失といった精神症状がマスクで隠されてしまっているように見えるうつ病が「仮面うつ病」なのです。

【うつ病に対する心構え】

怠けや性格の弱さのせいではなく「医学的治療で治すことができるうつ病という病気」であることを患者さんにも家族にもよく説明し、病気は患者さん本人の責任ではないことを十分に理解してもらうことが一番大事です。

うつ病のことを、「こころの風邪」という人がいます。

しかし、うつ病はそんな生易しい病気ではありません。

風邪と言うよりは「こころの肺炎」とでも言ったほうがよいでしょう。

うつ病になる原因はまだよくわかっていません。

しかし、最新の研究によって、脳内の神経伝達物質によるバランス異常が関与していることはわかっています。

【うつ病になりやすい「考え方のクセ」】

過剰な一般化
→たまたまよくない出来事があった時などに、いつも起こることだと考えてしまいます。

肯定的な側面の否定
→よいことがあっても悪い方向へと考えてしまいます。

心の読みすぎ、結論の飛躍
→無意識のうちに最悪の結果を予測して落胆してしまいます。

全か無か思考
→ものごとを完璧か全くダメかのどちらかでしか判断できない考え方のことです。

・「~すべき」思考
→「仕事場の机の上はいつもきちんと整理整頓しておくべきである」「締め切りはいつも守るべきである」

これらは確かにある程度は守るべきことなのですが、それをいつも厳密にすべきであるという思いが強く、少しでも達成できないと悔やんで自分を責め続けたりします。

・レッテル貼り
→自分は人望がない、モテない、要領の悪いダメな人間だと自らレッテルを貼ってしまいます。

【認知行動療法はいつ始めるの?】

本格的なうつ病の場合には、まず薬物療法を行い、次第に回復が見られて日常生活にそれほど支障が生じなくなったころに、再燃予防を目的に認知行動療法が開始されるのが望ましいと考えます。

さらには、認知行動療法は、まだ発病していないときにうつ病予防のために行うのが理想的と言えましょう。

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【どこで治療を受ける?】

うつ病はきちんとした治療を受ければ治る病気であることを忘れないでください。

うつ病は放置しておくと、うつ病を繰り返しやすくなったり、ひどい場合は、脳の海馬という記憶を司る部分が委縮をきたしてしまうという報告もあります。

心の病気全般を扱っているのは、「精神科」です。

中には「心療内科」「神経科」「精神神経科」「神経精神科」「メンタルヘルス科」など、病院によっては診療科目が異なることもありますが、これは「精神科」という名前をきらう人がいるため、あえて精神科とはせず、このような名前にしているだけで、行う診療に大きな違いはありません。

神経内科や脳神経外科は、心の病気は扱わず、パーキンソン病などの神経疾患や脳腫瘍をはじめとする脳の病気など、器質的な病気を診察するところです。

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【どんな医師を選べばいい?】

一番重要なのは、病気を正しく診断してくれる精神科医や心療内科医を探すことです。

うつ病の治療には特別なものはありません。

大病院の医師がよいとか、大学病院の教授や准教授なら治療が飛び抜けてうまいということもありません。

最寄りの保健所には必ず精神衛生専門の保健師がいるので、どこの病院がよいか相談してみましょう。

【患者さん本人の心構えは?】

うつ病にかかって損をしたと思わないでください。

うつ病を患ったことでかえって人格が磨かれていくような方を何人もみたことがあります。

そういう方に出会うたびに、うつ病は「人格錬磨道場」だという思いを強くしています。

引用としてお伝えはしませんでしたが、p128からの「長引くうつ病ー周りの人はどう接すればいいの?」 も具体的で目からウロコです。

うつ病は本人だけでなく、周りの人の支えなしでは治療できません。
うつ病からの回復は「家族」にかかってる│「うつ」と家族の接し方

しかし、うつ病にかかったことのない人は、うつ病の辛さがどれほどか想像できないのです。

例えば奥さんが仕事から帰ると、うつ病のご主人がビール片手に楽しそうに野球のナイター中継を見てるとします。

「わたしだけ働いて。もう働けるんじゃないの?」と思うかもしれません。

奥さんが疲れていたりすれば「わたしだけ働いて。もう働けるんじゃないの?」と口に出してしまうかもしれません。

しかし、そうではないのです。

奥さんが批判してしまいそうになるのは分かります。

周りの人の、うつ病患者への対応の仕方や看病のコツがほんとうに丁寧に書かれています。

うつの看病に疲れ、周りの人がうつ病になってしまうケースがあります。

そうならないためにも、知識として対処法を理解しておくと良いかもしれません。

おわりに

自然

「もっと早くうつ病だと気づいていれば苦しまずに済んだのに…」

時々そう思うことがあります。

高校3年生の時でした。

最後の高校野球のために猛練習をしていましたが、足をケガしてしまいます。

レギュラーを奪われまいと必死で治すことだけ考えました。

朝7時:高校のジムでリハビリ

8時間~16時:授業

16時30分~19時30分:野球の練習

20時帰宅

20時30分~22時30分:リハビリ

23時~24時:宿題

といったスケジュールだった気がします。

ヘトヘトでした。

「足よ治れ、足よ治れ」とそのことばかりにこだわってしまっていました。

結果うつ病になっていきました。

当時は「うつ病」という病気を知りませんでした。

身体症状からうつ病になることも知りませんでした。

そして、うつ治療を開始できたのは大学に入ってからとなりました。

その間、うつの症状にはいやというぐらい苦しめられました。

原因不明の身体症状が出ているのに、適切なうつ病治療を受けることができていない方が少なくありません。

そんな方を1人でも減らしたいと思い、この本をご紹介しました。

一度心療内科・精神科を受診してみてはいかがでしょうか?
(普通の内科と変わりませんよ)

何もなければそれで良いし、あれば治療に進むことができます。

みなさまの症状が快方に向かうことを心よりお祈りしています。

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