『夫婦・カップルのためのアサーション』(野末 武義):恋人とのコミュニケーションに悩んでいる方へ
2017/10/21
目次
これは貴重!夫婦・カップルのためのアサーション
(僕の所有本)
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
早速ですが、今回は男女の関係改善に特化した本『夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現』をご紹介します!
夫婦・カップルに特化したアサーションとはかなり珍しい本ですね。
こんなことで悩んでいませんか?
「ともに支え合って暮らそうと決めた私たちなのに…」
皆さんはこんなことで悩んでいませんか?
・服の畳み方が違うといったちっさなことでケンカしてしまう
・頼りがいのある男性と思って結婚したのに、強引で共感してくれない人だった
・高学歴で高収入な男性だったのに、いざ結婚してみると仕事が忙しくて一緒に過ごす時間が少ない
・私は早く子どもが欲しいのに、夫はそんな気がないようだ…など。
人はなかなか自分の思うように動いてくれないものです。
もし、こんな男女間の悩みがあるなら、この本はそんな悩みを解決するヒントを与えてくれます!
それは相手を操る小手先のテクニックではなく、認知行動療法として科学的に理論だてられた手法「アサーション」という技術を理解し、実践できるようになるからです。
(アサーションの詳細は「アサーションを知ろう~I’m OK, You’re OK!な表現技法~」を参照ください)
著者の野末武義先生はアサーションで非常に有名な先生です。
しかも、とりわけ夫婦・カップルのためのアサーションに定評があり、カップルセラピーを25年以上も実践してきた大ベテランの先生です。
(企業、カウンセラー、看護師への指導も20年以上続けられています)
巻頭言であの「平木典子」先生が推薦のお言葉を書かれている点からも、この本がどれだけ夫婦・カップルの為になるかが分かります。
(平木典子先生は、日本におけるアサーションの第一人者の大先生です。「アサーション入門」(平木 典子)–アサーション初心者はまずこの本からだ–)
著者の野末さんは、家族関係のカウンセリングとアサーションという自己表現の支援を行ってきた、家族とコミュニケーションについての専門家であり、とりわけ夫婦・カップル・セラピーには長年の研究と実践と実績をもつベテランの臨床家です。
読んでいて何よりもうれしいのは、著者の経験をもとにした多数の日常的な例を活用しながら、夫婦関係とコミュニケーションをつないで整理し、説明してくれるところです。
あなたのその悩み…他人も同じことで悩んでいます
「どうしてわたしだけこんなに悩んで苦しんでいるのか?友達の夫婦はとっても仲良しでうまくいっているようにみえるのに…」
隣の芝生は青いということわざがありますが、他人の事は良いように見えるものです。
立派な家に住んでいる、子どもがきちんと勉強している、夫がしっかりと稼いでいる…など、他人をうらやましいと思うのは自然なことです。
しかし、そういった順風満帆と思える方々が悩みを抱えていないかというとそうではありません。
そういった方にはそういった方なりの悩みがあるのです。
そして、あなたと同じ悩みを抱えていることも少なくありません。
夫婦・カップルが抱える悩みは万人に共通するものも多いのです。
幼い頃から両親に愛されていたという実感が強く、自分の親や家族に対して何の疑問も否定的な感情も抱いたことのない人でも、結婚してパートナーとの関係がうまくいかないことがあります。
そのような場合、両親を理想化していることで無意識のうちにパートナーと親を比較してしまい、価値を下げてしまっているのかもしれません。
アメリカの家族療法家フラモは、「夫婦が離婚を考えているとき、本当に別れるべきなのはパートナーではなくて、心の中に生き続けている親であることがしばしばある」と指摘しています。
ある夫婦は、夕食の時にテレビをつけておくか消すべきかで初めての夫婦げんかをしました。
またある夫婦は、帰宅が遅くなるときに夕食前に連絡を入れるか入れないかでけんかになりました。
またある夫婦は、セックスの頻度についての理想が異なりました。
いくつかのことは結婚前にあらかじめ話し合って決めておくこともできるでしょう。
しかし、仮に結婚前にいろいろ話し合っておいたとしても、実際に一緒に生活を始めてみると、想定していなかった二人の些細な違いに遭遇することが多々あります。
ですから、時にはけんかをしながらも、二人で話し合ってお互いに納得できるルールをつくっていく必要があります。
自分も相手も大切に…お互いを大切にする具体的な方法を教えてくれる本
『夫婦・カップルのためのアサーション: 自分もパートナーも大切にする自己表現』の内容を一言で表すと、自分も相手も大切にする方法=アサーションを教えてくれる本といえます。
単に理論を述べたものではなく、誰でも実践できる具体的な方法が書かれています。
(理屈だけ理解して実践できなかったら意味ないですもんね!)
・DESC法
・ABC理論
・アイメッセージなど。
詳細は本書に委ねますが、アサーションの具体的手法が余すところなく紹介されています。
また、夫婦・カップルに特化して書かれている点も特徴的です!
(他にはない貴重な本です)
・アサーション…それは相手を思い通りに動かす手法ではない。
男女のコミュニケーションでお悩みの方にはぜひ一度お読みいただきたいと思います。
あなたのお気持ちが軽くなり、
あなたもパートナーも気持ちよく過ごすためのエッセンスを学べることでしょう。
一部本書のレビューも紹介しておきます。
<hontoネットストアのレビュー>
評価4 投稿元:ブクログ2015/10/15 10:17
パートナーに思っていることがうまく伝えられていない気がするときに読む本。
“アサーション”とは、自分も相手も大切にする自己表現のこと。
素直に正直にその場にあった適切な方法で自分の気持ちを伝えることが最終目標。
『きっかけは相手からでも、その感情は自分が引き起こしているものである』というのは全くもって納得。
DESC(描写・表現・具体的提案・提案に対する選択)をうまいことやって、一人で我慢するでもなく、相手を傷つけるでもなく、根気よく改善する努力をしないと夫婦関係は良くなっていかないのだなと再認識。
評価3 投稿元:ブクログ2015/10/30 04:15
夫婦とは相手を選択してできる関係。裏を返せば解消もできる関係。
パートナーに失望したり疑問を感じたりすることはあるだろうが、関係を継続していく意志とそれを可能にするコミュニケーションのスキルが肝要。
パートナーの魅力はいつしか不満に変わる。実はパートナーが変わったのではなく、自分が同じコインを表から眺めていたのを裏に変えただけ。
おかしいなと感じたならば、自分のパートナーに対する見方や期待を見直し、自分自身の関わり方を変えるのが良い。
自分とパートナーのありのままを受け入れること。自分もパートナーも完璧ではないという現実から目を背けていても親密な関係は育たない。
アサーションとは、自分の気持ち、考え、欲求などを率直に、その場の状況に合わせた方法で述べることで他者の基本的人権を侵すことなく自己表現すること。
必要なのは自分を理解し、パートナーのことも理解し建設的なコミュニケーションができること。自分も相手も大切にする自己表現=アサーションが大事になってくる。
自分とパートナーの関係を見つめ直し、より親密なコミュニケーションができるよう努める。パートナーを変えようとするのではなく自分の方から変化を起こしてみる。
アサーティブに聴き話し合う。本書からは様々なアサーションのスキルを学ぶことができる。
お互いに認め合い支えあえる夫婦関係を目指したい。
おわりに
もとは赤の他人だった二人が一つ屋根の下で過ごす…
改めて考えると、大きな環境の変化だと思います。
血縁ではないため、価値観も育った環境も過ごし方も違うわけです。
そこには当然「ズレ」が生じます。
笑って認められるズレもあれば、「これおかしくない?」と思うズレもあります。
そうした「これおかしくない?」と思うズレが生じたとき、大切なのは「話し合うこと」です。
(「本当に伝えたい事は言葉で伝えよう。」より)
それも相手を一方的に責めるのはなく、自分も相手も大切にしたコミュニケーションを取ることが大切です。
しかし僕たちは、感情的になるとつい相手を一方的に攻撃してしまう傾向にあります。
それはあなたが悪いのではなく、自分も相手も大切にしたコミュニケ-ション=アサーションを知らないからです。
知っているか、知らないかの違いだけです。
ですので、それを学んでパートナーと気持ちよく過ごしましょう、というのが本書の目的です。
ひとりでも多くの方が幸せに生き生きと過ごせるようになることを願って、本日も終了と致します。
ありがとうございました。
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