【うつ病の問診】うつ病が難病指定にならない理由は?
目次
うつ病と難病
こんにちは、青年A (@seinen1234) です。
今回も、精神科の先生との問診ストーリーです。
(【問診】うつ、顎関節症の問診記録)
よろしくお願いします。
うつ病の問診
青年A
おそらく2月中旬か2月いっぱいで異動になることが決まりました。
(【うつ病の問診】理不尽さを味わい尽くす)
僕自身は(同じ会社ですが)新しい環境でチャレンジしようと思ってます。
前回の診察時、うつは単一疾患ではなく、原因も分かってないと言われてましたが、”うつが難病指定にならない”のは何故ですか?
先生
これも結局、「単一ではない、均一ではない」というのがハードルになってるんです。
例えば、失恋したり身近な人を亡くして一時的に落ち込んで受診した人も「うつ」に含まれちゃうんで。
そういうのは人間の回復力の範囲で治るわけです。
でももし、そういう人たちが半分ぐらいいたとしたら、難治例の人の症例が薄まりますよね。
なので、難病指定のような制度に乗りにくいわけです。
パーキンソン病とかだったら難病指定ですけど、あれは大体決まった経過を辿るんです。
でもうつ病の人は治る人が半分ほどいて、残り半分は難治例になったりします。
これを”同じうつ病として括っている”事が問題です。
原因も分かりにくいし社会制度にも乗っかりにくいんです。
青年A
それでいうと、僕は動けてる方ですかね?
先生
そうですね。
社会適応も出来てるわけですから。
青年A
もっと(症状が)厳しい人はいっぱいいてるって事ですか?
先生
いっぱいいてます。
まともに治療を受けに来れない人もいっぱいいてるでしょう。
病院に来れてるだけでもまだマシな方です。
おそらく、引きこもって動けない人がいっぱいいてると思います。
青年A
そうなんですね。
先生
特に男性ね。
うつ病って女性のが罹りやすいって言われますけど、おそらく男女差はないはずなんです。
でも、病院に来るのは女性が多いわけです。
男性は我慢してお酒に溺れたり薬物に手を出したりしてね。
青年A
受診する人の統計だけで、女性のが(うつ病に)かかりやすいってなってるわけですね。
先生
そうですね。
青年Aさんの場合は、ご自分で病院を受診し、(認知行動療法を受けたりして)前向きに治す努力をしていて、そういう人は、だんだん良くなります。
環境も変えようと自分で行動もしていますし。
ちゃんと行動変容を厭わずやってるから良くなるんです。
それが出来ない人いっぱいいるので。
青年A
あと、僕の症状として体が重いとか気分が落ち込むというのは、長く抗うつ剤を飲んでる影響かどうかは分からないですか?
先生
そうですね…。
例えば、それは薬を止めてみたら分かるんです。
ただ、その実験をするというのはものすごくリスキーですね。
今、仕事が出来てるのに、服薬を中断することで社会機能が落ちる可能性もあるので。
青年A
薬を辞めていかれる方は、症状が完全になくなって、少しずつ薬を減らしていくんですか?
先生
そうですね。
こちらから積極的に断薬を勧めるのは、再発エピソードが2回までの人です。
正直、3回以上の人には服薬の継続を勧めるケースが多いです。
1回目の人は85%ぐらいで断薬が成功します。
残りの15%は再発して2回目のエピソードに突入し、そこで薬辞めたら50%が再発するんです。
再発を繰り返すたびに病気自体が治りにくくなっていくんで、そこは慎重に判断した方がいいでしょう。
青年A
再発っていうのは、元々完全に治ってなかったから再発しているだけではないんですか?
先生
そうですね。
再発と再燃は言葉上分けていますが、症状が完全に取りきれていない状態で薬を止めてぶり返すことを「再燃」て言います。
我々(医師)からすると、症状が残ってるのに薬を止めることは勧めないんですが、どうしても患者さんの意思で止めてしまう場合もあります。
我々(医師)主導で断薬したのに症状がぶり返した場合は「再発」ですね。
寛解したのを確認し、6ヶ月以上の減薬期間を経て断薬したにも関わらず症状が出た場合ですね。
青年A
なるほど。
では僕の場合も、寛解したのを確認し、維持期間を経て断薬になるって事ですね。
先生
そうです。
そんなに甘い病気ではないということです。
ショックかも分かりませんが、付き合っていかなしゃあないですわ。
糖尿病みたいなものや思てね。
青年A
分かりました。
先生
何を優先するかなんです。
お若いので、薬の力を借りながら定年退職まで働けたら、それはそれで良いという側面もあるわけです。
今、再発したら影響は大きいので慎重にいきましょう。
青年A
なるほど。
分かりました、ありがとうございます。
おわりに
お読みいただき、ありがとうございました。