うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

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やまない雨はない(倉嶋 厚)~うつ病は必ず治る、降りやまない雨はない~

      2017/10/17

うつ病は必ず治る、降りやまない雨はない

やまない雨はない

(ぼくの所有本は古いバージョンです)

うつ病は必ず治る、降りやまない雨はない」は、本日ご紹介する『やまない雨はない―妻の死、うつ病、それから… (文春文庫)』の言葉です。

この本は、テレビの気象キャスターとして活躍された倉嶋厚さんの体験エッセイです。

”倉嶋厚”さん

長野県長野市生まれ。

かつてテレビで気象キャスターとして活躍した気象エッセイスト、気象学者。理学博士。

『ニュースセンター9時』『にっぽん列島ただいま6時』『NHKモーニングワイドサンデー』で気象情報、気象キャスターを担当。

一方でリポーターとして『NHKニュースおはよう日本』のコーナー“倉嶋厚の季節の旅人”を担当。

素朴な語り口で一躍人気お天気キャスターとなった。

妻の死を切っ掛けに鬱病を発症し自殺することを考えたが、お手伝いさんの助けで入院治療し快復。

2002年、自らの鬱病体験を綴った『やまない雨はない』を執筆し出版。

現在は講演会活動の他、気象に関するエッセイの執筆を行っている。

『やまない雨はない』はテレビ朝日によりドラマ化され、内田朝陽→渡瀬恒彦主演で2010年3月6日に放送された。

ウィキペディアより)

動画はこちら→「~やまない雨はない~ドラマスペシャル

妻の死による耐えがたい悲しみと後悔の念からうつ病を発症し、そこから快復していく体験記を気象予報にたとえて語っています。

木枯らし、時雨、小春日和、そしてまた木枯らし‥‥。

人生の秋もまた、同じようなリズムを刻みながら深まってゆくことを、私は今、身をもって実感しています。

長年、予報という仕事に携わってきました。

そのせいか、できれば先を読みたいと思うほうですし、先を読めれば対処が可能だという意味で、予報というものの価値を信じてもいます。

しかし、人生の天気予報ほど当てにならないものはありません。

明日は明日の風が吹く。

結局のところ、小春日和の「今」を味わうように、木枯らしの吹く日は木枯らしの、雪の降る日は雪の日の「今」を切に生きるほかはないのですから。

いつものように本書の一部を抜粋してご紹介いたします。

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人生は季節の移ろいと似ています。

晴れたり曇ったり、降ったりやんだりの毎日を積み重ねながら、とどまることなくめぐっていきます。

その長いみちのりを四季にたとえるなら、老年期は冬に向かって歩きはじめた秋の終わり、といえるでしょうか。

妻の泰子が胆管細胞ガンでこの世を去ったのは1997年6月のことです。

入院してから、わずか24日後の急逝でした。

小春日和のような穏やかな暮らしを一変させた妻の入院、そしてあまりに唐突な末期ガン宣告。

それは私にとって、すさまじい木枯らしの日々の始まりでした。

「あのとき、べつの方法をとっていれば」

「もっとこうしてあげればよかった」と後悔の種は尽きることなく、延々と自分を責め立てます。

出口のないトンネルで自分自身を見失い、生きる意欲も、生きている実感もなくしかけていました。

遺書を書いたのはその頃です。

ある日、とうとう柵を超え、屋上の縁に立ちました。

これですべては終わるーーーー

そう思った瞬間、ついに私は跳んだのです。

身体は真上に飛び上がり、気づいたらもとの場所に着地していました。

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自殺のおそれのあるうつ病患者となった私は、抱えていた仕事をすべて放棄して精神神経科に入院しました。

そんな私が、こんなふうに当時の思い出を辿ることができるようになったのですから、やっぱり季節はめぐっていたのでしょう。

私の命を吹き飛ばすほどの勢いで襲ってきた突風はいつの間にやら通り過ぎ、果てしなく続くかと思われたどしゃぶりも、知らず知らずのうちにやんでいました。

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<”時が癒す”とは思えなかったけれど>

伴侶の死は誰もが経験することですが、今、まさにその喪失感に苦しんでいる人にとって、それは誰の苦しみともどんな苦しみとも比較しようのない、絶対的な苦しみです。

「時間が解決してくれるよ」と言って慰めてくれた知人もいましたが、どんな言葉もそのときの私には虚ろに響くだけです。

世の中には、たしかに時間が解決してくれるような悲しみもあるだろう。

しかし私の悲しみは時が癒してくれるようなものではない。

もっと特別で、もっと深い、決して癒されることのない悲しみなのだから、と。

けれども、やはり時はいろいろなことを解決してくれるものです。

もっとも苦しかった時期を通りすぎた今、「時が癒す」という言葉の正しさを痛感しています。

<うつ病は必ず治る>

”うつ状態”という名の暗闇の中に長くいると、もう二度とそこから抜け出せないような気がしてきます。

精神科に行くと、どの医師もまず始めに「必ず治りますから」と言います。

それは励ましのひとつかもしれませんが、実際にうつ病は治る病気です。

ひとことで言うと間脳の機能障害で、脳内のある物質が減ると発症するといわれていますが、その機能を薬で調節することができるのです。

そこで肝心なのは、いい先生との出会いです。

いい先生かどうかというのは、権威や名声とはあまり関係なく、むしろ相性の問題ではないかという気がします。

自分以外の誰かに苦しさを吐き出せたこと、それを受け止めてもらえたことによる満足感は、思いのほか心を楽にしてくれますし、医師との信頼関係も生まれます。

<人生は展開するもの>

人生は展開するものだと思います。

今が暗闇でも、ずっとそうとは限りません。

逆にいえば、トンネルを抜け出せたとしても、再び闇に覆われる日が訪れないとも限りません。

しかし、いざそのときになれば、思いもよらないところから救いの手がさしのべられることだってあるのです。

人生はどういうふうに展開するかわからないのだから、もっと楽観してしまってもいいのかもしれないと思うようになりました。

私は今、人生で何度目かの小春日和の中にいます。

あれだけ悩み、苦しんだけれども、やっと平穏な日々が戻ってきました。

しかし、白状してしまえば、木枯らしや時雨を思い、ときどき不安になる日がないわけではありません。

きっとそのときが来たら、また泣きわめき、途方に暮れ、くたくたになるのだろうと思います。

でも、それは今から心配したってしかたのないこと。

「今日1日ありがとう」「明日1日ありがとう」で、1日ずつていねいに生きていけば、自然と人生は展開してゆくのだと思います。

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うつ病で苦しんでいるのは自分だけじゃない、がんばろう!と思える本

社会的に成功されてたようにみえる人でも、本人は耐えがたい苦しみの中にいるということがあります。
レディー・ガガの告白「毎日がうつ、不安との闘い」~私たちは被害者になる必要はないの~

「もし妻が先に逝ってしまったら。。」

それは残念ながら、ありえる事態です。

他人事とは思えません。

配偶者に先立たれたら、自分はどうなってしまうのか…考えさせられました。

・愛する伴侶を亡くして苦しんでいる方

・うつ病の闘病中の方

は一度お読みいただくと良いのではと思います。

ベストセラーになったことが納得のいく一冊です。

・苦しんでいるのは自分だけじゃない

・苦しみのトンネルには終わりがある

・絶望してても死んではいけない

そういったことが学べます。

おすすめの一冊をご紹介しました。

本日もありがとうございました。

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