うつ、顎関節症を治そう

~患者(私)の体験記と克服法について~

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【うつ病の問診】何が正しいかじゃなくて、自分にとって有効な生き方・考え方をしよう

   

思考や感情と距離を取る

こんにちは、青年A (@seinen1234) です。

今回は、精神科の先生との問診ストーリーです。
【問診】うつ、顎関節症の問診記録

よろしくお願いします。

うつ病の問診

青年A

年末に近づくにつれて仕事が忙しくなってきました。

新しい環境で新しい仕事をしてますけど、それなりに対応してきたかなと思います。

昔は体の症状ばかり訴えてきましたけど、最近は心の症状の方にフォーカスしています。

振り返ってみると、利害関係のある上司や目上の人に対して過剰に恐れてしまう傾向があって、それが苦しいですね。

緊張感がものすごく強まってしんどいです。

昔に比べて体の症状よりも心の症状に気づき始めてるというのは、治療の過程としては良い傾向ですか?

先生

その通りですね。

ねじれが取れてきたわけです。

自分の心が何に反応してどういう状態になっているのかが分かってきたわけです。

ご自分にとって影響力のある人や環境要因が、自身の感情や思考に影響を与えるという事が見えたきたという事です。

体の症状が全面に出てたときは、その因果関係が分からなかったわけなんで。

体の病気やと思い込んでましたから。

青年A

そうですね。

新しい環境になって、年下の上司にビクビクしてしまったり、怒られるのが怖いと思ったり、ちょっとの失敗で自分はダメな人間なんだと自動的に思ってしまうんです。

そうしたものと、どのように向き合っていけばいいですか?

先生

そうですね…ゆうたら客観的に見る必要がありますね。第三者的に見るわけです。

自分がアドバイスする側だったらどうするかと。

自分が当事者なので、その関係に飲み込まれてしまいますけど、第三者的に見たらそこまで目上の人に気を遣う必要もないわけなんで。

青年A

上から俯瞰して見てみるということですね。

また、自動思考が必ずしも正しいわけでもないですしね。

先生

そうです。

ご自分のネガティブなフィルターを通して思考が生まれてくるんで。

その思考の自己所属感が強すぎるとそれはそれで問題になります。

もともと歪んだ信念というフィルターを通して思考が生まれているので、それを正しいと思うのではなくて、それを疑ってかかるわけです。

その自動思考の背景にある感情に気づけたらもっと良いですね。

青年A

例えば、どんな感情ですか?

先生

恐怖や無力感、孤立無援感など、です。

自分には力がないとか、怒られて当然とか、どっかで思ってるわけです。

青年A

そうですね、思ってます^^;

先生

相手の事をものすごく恐怖の対象に感じてるわけです。

ものすごく怖くて一回、目をつけられたらどうしようもないとか思ってるわけです。

大げさに考えてるわけです。

周りは誰も助けてくれないとも感じてるわけです。

認知行動療法的にはそれを修正していきます。

3コラムといって、状況があって自動思考があって感情がある。

それに気づくだけでも十分です。

認知行動療法では7コラムまであって「考え直し」まで含めるんですけど、ここまで行くのはなかなか難しいです。

なので、瞬間的にその3コラムが出来たらいいです。

”状況-自動思考-感情”を客観的に観察できるようになるだけで、かなり影響を減らせます。

青年A

どうしても今は自動思考に支配されてます^^;

先生

それが真実やと思い込んでしまいますよね。

でもそれって妄想なんです。

キツくあたる上司が必ずしも自分の事を悪く思ってるとは限らないので。

世の中には目をかけてる部下の方に厳しくあたる人はなんぼでもいるので。

でもやられてる方は悩んでたりします。

青年A

そうですね^^;

特に目上の人の言動には過敏になるので。

先生

そうですよね。

それを練習していったら客観視できてきます。

青年A

なんか嫌なことがあった時にはそれをするんですね。

先生

そうです。

例えば、上司に何か嫌なことを言われた”状況”があったとします。

あ~これで自分はもうだめだと思ってしまう”自動思考”があり、その自動思考の背景に何があるかというと、恐怖感という”感情”があると。

やるのは、それだけです。

青年A

一回それやってみます。

先生

重要なことは、ご自分が考えてることは自分の中から生まれた自分そのものであるというのを止めることです。

感情もそうです。

自分の皮膚の内側のことなので自己所属感が強まるんですけど、実はそれがくせ者ったりするんです。

例えば、外走ってるベンツを考えてみましょう。

自分の物ですか?

青年A

違いますね。

先生

頭の中で自分はベンツが好きやという考えがあって、その考えは自分のものやと思ってしまいますが、実は誰かがBMWよりベンツがええでとか言ったりして思ってるだけで、その考えはオリジナルではないんです。

誰かから教わったとかクルマ雑誌とかを見て得た知識に過ぎないわけです。

ほんまにいいかも分からないんです。

やのに自分はベンツが好きやと思い込んだりしてるわけです。

ベンツもBMWも乗ってないのに、です(笑)

青年A

なるほど(笑)

先生

思考の自己所属感を減らすことが大切です。

それだけでも随分、楽になると思います。

これが瞑想なんです。

1つ1つの考えを分離して、こんな風に考えてるな~とかこんな感情を持ってるな~とかを客観視していくんです。

最終的には自分なんかない、という気づきになります。

これが、悟りです。

仏教の悟り=心理療法の理想の形なわけです。

マインドフルネスとか心理療法とかを研究してる人がどこに勉強しにいくかというと、日本の禅寺に行くんです。

そこで何十年も座禅を組んだわけです。

瞑想して思考と距離を取ってください。

要は、何が正しいかじゃなくて、ご自分にとって有効な生き方をすればいいわけです。

有効な生き方って何かというと、例えば上司の顔色を見続ける生き方を何年も続けたところで、おそらく有効ではないですよね。

それよりも仕事によってスキルがあがったとか社会や会社に貢献できたとか、そっちの方が有効かもしれないですね。

青年A

そうですね。

先生

ここを悩まんと、次に行けないので。

青年A

なるほど。ありがとうございました。

おわりに

お読みいただき、ありがとうございました。

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