ETF投資入門(カンチュンド)はETFのデメリットが特にわかりやすい本
目次
ETF投資
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
ETFという上場投資信託に興味をお持ちの方は、どんな方法で情報を集めていらっしゃいますか?
・ネット記事
・銀行窓口
・本
など、色んな媒体を使ってETFの知識を吸収されていらっしゃいます。
なんでもそうですが、物事にはメリットとデメリットがあります。
興味を持って調べる方の多くは、メリットについて調べるけどもデメリットについてはいまいち分からないという人が多いと思います。
今回ご紹介する『ETF投資入門 (日経文庫)』は、ETF初心者に分かりやすく仕組みを説明した本です。
中でも「ETFのデメリット」についての説明が分かりやすかったのでご紹介したいと思います。
よろしくお願いします。
『ETF投資入門 (日経文庫)』
ETFとはなんぞや?
先に種明かしをしてしまうと、ETFとは投資信託の一種であり、その中身はファンドそのものです。
「投資信託がひとつの銘柄として株式市場に上場したもの」。
それがETFです。
ETFの正式名称は「Exchange Traded Fund」と言います。
つまり、「ETF=上場した投資信託」という理解で間違いありません。
通常、上場と聞くとソニーやトヨタといった個別株式をイメージしますが、投資信託も上場できるんですね。
一般に言われる投資信託は上場しておらず、非上場投資信託と呼ばれたりもします。
そして、投資信託にはインデックス・ファンドとアクティブ・ファンドがあり、ETFはインデックス・ファンドとなります。
ETFは市場平均に連動する
ファンドはその運用スタイルによって大きくふたつの種類に分けられます。
ひとつは「インデックス・ファンド」、もうひとつは「アクティブ・ファンド」です。
実は、ETFはただの上場投資信託ではなく、「インデックス・ファンド」が株式市場に上場したものです。
正確に言えば、「ETF=上場インデックス・ファンド」となります。
インデックス・ファンドは、市場の平均値(指数)と同じ値動きとなるよう設計された投資信託です。
ここでいう指数は、日本だと日経平均株価やTOPIXが有名ですね。
指数は英語でindex(インデックス)。
なので指数との連動を目指すファンドはインデックス・ファンドと呼ばれるわけです。
アクティブ・ファンドは市場平均を超える運用を目指す金融商品のことです。
ETFのデメリット
1.売買に手数料がかかる
非上場投資信託では、購入時の手数料がかからない「ノーロード型ファンド」を選択することが可能です。
一方、ETFの場合、売買時には必ず売買委託手数料を支払う必要があります。
売買に手数料がかかるのはやっかいですね。
それが普通といえば普通ですが、通常の投資信託では購入手数料ゼロの商品もあるんで。
しかも海外ETFでは売買手数料が数千円になることもあります。
2.売買単位が若干高い
ETFは非上場投資信託とくらべると、売買単位が若干高くなっています。
通常の投資信託では1万円くらいから購入できるのに対して、ETFの多くが数万円~10万円程度からのものが多いです。
(1万円程度から買えるものもあります)
3.分配金を自動的に再投資することができない
ETFの場合、分配金は受け取るしか選択肢がありません。
これは長期で積立したい人にはキツイですね。
はっきり言って、ETFは積立投資には向かない気がします。
受け取った分配金をETFに再投資しようとすれば、また売買手数料を支払う必要があるからです。
分配金を再投資して投資元本を増やす複利効果が得られないわけです。
4.金額指定の売買ができない
非上場投資信託では、金額指定での売買が可能です。
「1万円分ファンドを買う」「3万円分だけファンドを解約する」といったことが可能です。
ところが、ETFは市場に上場する銘柄であるため、口数単位の売買しかできません。
積立投資のメリットは、毎月決まった金額を投資するドルコスト平均法にあるのですが、その手法がETFでは使えません。
つまり積立投資には向かない商品と言えますね。
ただ国内ETFの場合、「るいとう」(株式累積投資)と言って指定銘柄を毎月1定額購入することは可能ですが、取扱証券会社は限られます。
ETFには様々なメリットがあるんですが、同時にデメリットもあることを頭に入れておきましょう。
著者の「カンチュンド」さんについて
カンチュンドさんは、ファイナンシャルプランナーでインデックス投資アドバイザーをされていらっしゃる方です。
セミナーに一度出席したことがありますが、本当にお話が上手で惹き込まれます。
日本経済新聞やマネー誌にもたびたび登場されるんでご存知の方も多いと思います。
難しいことを分かりやすく説明するのが得意な方だと思っています。
おわりに
今回ご紹介した『ETF投資入門 (日経文庫)』は非常に分かりやすい書籍です。
ETFの概要は知ってるけど、もっと詳しく網羅的に学びたい方にはぴったりでしょう。
特に、あまり語られることのないETFのデメリットが分かりやすいです。
僕はETF自体を否定はしていません。
維持コストが低い良い金融商品だと思っています。
しかし、万能な商品がないように、ETFにもデメリットがあることを知っていただけたらと思います。
本日もお読みくださり、ありがとうございました。
青年A