人材紹介会社の分業制と両面制(一気通貫制)の違いとメリット・デメリットを解説!
2017/10/19
人材紹介の分業制と両面制の違い
こんにちは、元転職エージェントの青年Aです。
本日は人材紹介における分業制と両面制の違いについてお話していきます。
それぞれ、人材業界ならではの用語で詳しくお伝えしていきますので、よろしくお願い致します。
分業制と両面制
人材紹介は、「求人企業←人材紹介会社→求職者」という構図で、求人企業と求職者をつなげるキューピットです。
(元転職エージェントが語る人材紹介とは?:人材紹介の苦労とおすすめ紹介会社を大公開!)
そのため、企業対応と求職者対応の2つが存在し、それを1人のエージェントが対応するか2人以上で対応するかが分業制と両面制の違いです。
以下詳しく見ていきます。
分業制
分業制は、求人企業と求職者対応が別々の転職エージェントで対応する体制を指します。
別々といっても同じ社内のメンバーです。
求人企業対応に特化した人のことをRA(リクルーティングアドバイザー)、求職者対応に特化した人のことをCA(キャリアアドバイザー)と呼んでいます。
読み方はそれぞれアールエー、シーエーです。
求職者の方が普段お会いしている転職エージェントはCAさんですね。
(キャビンアテンダントではありません笑)
分業制は大手人材紹介会社が採用していることが多いです。
企業対応と求職者対応を分けたほうが効率が良いからです。
企業対応(RA)はひたすら次の事を行っています。
・求人企業の開拓(人材を募集している企業を探す)
・求人のヒアリング(どんな人を求めているかお聞きする)
・CA(キャリアアドバイザー)に企業情報を伝える
対して求職者対応(CA)は次のことを行っています。
・求職者のキャリアの棚卸し(どんな仕事人生を歩んできたかヒアリング)
・応募書類作成のお手伝い(履歴書や職務経歴書の作成)
・推薦状の作成(この人を推薦する理由を企業に伝える資料)
・求人のご紹介(企業情報を伝える作業)
図にするとこんな感じです。
両面制
両面制は、求人企業と求職者対応を1人の転職エージェントで対応する体制を指します。
両面は「りゃんめん」と読みます(笑)。
(人材会社に入社して初めて知ったときは驚きでした(中国語っぽい))
両面制のことを一気通貫制と呼ぶ人材会社もありますが、体制は同じです。
この体制は、中小規模の人材紹介会社に多いスタイルで、
・企業の開拓、ヒアリング
・求職者のキャリアの棚卸、応募書類の作成
などを1人の転職エージェントが担当します。
図にするとこんな感じです。
有名どころだと「JACリクルートメント」ですね!
(転職・求人・人材紹介のJAC Recruitment)
分業制と両面制の違いを理解していただけたでしょうか?
次は、求職者(転職しようと思ってる人)にとっての分業制と両面制のメリット、デメリットをお話していきます。
分業制のメリット
求人が多い(傾向にある)
分業制は大手が採用している事が多いため、求人数も多めです。
求人が多いという事は、自分に合った企業が見つかりやすいかもしれませんね。
多くの選択肢から企業を選んでいけます。
僕は、分業制の大手人材紹介会社でRA(企業対応)をしていました。
(人材紹介会社での働き方│転職エージェントを目指す方へ)
ひたすら企業開拓をしていたので、求人数は分業制に軍配が上がるかと思います。
(企業開拓は大変でした(笑))
また分業でそれぞれ責任を持っているので、求職者が知りたいことは、すぐに企業に聞いてくれるかもしれません。
例えば、次のような事でしょうか。
・実際に働いている人は男性女性どちらが多いですか?
・入社3年目の平均年収はいくらですか?
分からないこと、知りたいことは、どんどんCA(キャリアアドバイザー)に質問すると良いです。
その内容をCAはRAに伝えて、RAが企業に直接聞きます。
両面制だと転職エージェント1人の負担が大きく、他の人の相談もあるため、すぐに対応してくれないケースもあるかもしれませんね。
もちろん、そのあたりの転職エージェントの質は、人材会社によってかなりバラつきがあるため、何とも言えませんが。
分業制のデメリット
CA(キャリアアドバイザー)の企業理解力が不明
求職者と直接お会いするCA(キャリアアドバイザー)の企業理解力は不明です。
なぜなら分業制のため、CA(キャリアアドバイザー)は求人企業を訪問したりヒアリングしたりしていないからです。
RA(リクルーティングアドバイザー)から聞いた情報による伝言ゲームで求職者に伝えているため、自分(求職者)が受けようとしている企業をどれだけ理解しているかが分かりません。
このあたりの質は1人で求人企業と求職者を担当する両面制に軍配が上がりそうです。
もちろん、洗練されたCA(キャリアアドバイザー)だとかなり深い企業情報まで知り得ているため、分業制が一概に悪いとは言い切れません。
僕とよくペアを組んでくださった凄腕CA「○馬」さんなんかは僕より企業のことを知っていました(笑)
・もっと企業情報を取ってきなさいよ!
・この企業の営業職は今何人の人が受けてるの?
・次の面接官の特徴を教えて!
など、随分鍛えられた記憶が今でも残っています(笑)
両面制のメリット
きめ細かい丁寧な対応
両面制(一気通貫制)のメリットは、きめ細かい求職者対応でしょう。
1人のエージェントが企業も求職者も対応するので、紹介する企業のことも求職者のことも熟知しています。
分業制のCA(キャリアアドバイザー)のような「紹介する企業の対応はしたことありません」といった心配は原則ありません。
両面制のデメリット
求人数が少ない可能性あり
両面制は1人で両方対応するので、担当できる企業、求職者の数は限られます。
ですので求人数が少ない可能性があります。
中小規模の人材紹介会社で多い体制ですので、「管理部門だけ」とか「金融業界のみ」といった、業界や職種を特化した人材サービスを提供しているケースも少なくありません。
なので、希望の求人が見つからない可能性もなくはないという事です。
では分業制か両面制のどちらの人材会社に相談すればいいの?
結論から言うと、両方相談すれば良いのではないでしょうか?
相談はどちらも無料です。
(仕事探しで人材紹介を使う4つのメリット:元転職エージェントがすべて教えます)
自社以外の人材紹介会社を利用する人は少なくないので、別に人材会社に気を遣う必要もありません^^
人材紹介は転職エージェントの力量によるところが大きく、結局はエージェントとの相性で決まるようなものです。
ですので大手人材紹介会社だから良いとか、両面制が良いとかはないのです。
あくまであなたに「合うかどうか」の違いです。
体制という仕組みが違うだけなんですね。
なので両方のメリットを享受するために、どちらの人材会社も使うと良いのではと僕は考えています。
転職という人生の大事なイベントを決めるのは、あなたなのですから。
人材会社が分業制か両面制かを見分ける方法
ある人材会社が分業制か両面制かを見分ける方法は、その会社のホームページを見れば分かります。
「○○の強み」のようなページに、両面制なら「当社は両面制で~とか一気通貫制で~」といった文言や内容が書かれていたりします。
(株式会社クイック)
分業制についてはそういった事が書かれていないケースが多いですね。
どちらにせよ、人材会社のホームページはくまなく見るのが大切です。
また、面談時にCA(キャリアアドバイザー)に聞いてみても良いでしょう。
失礼な質問ではありませんのでご心配なく。
おすすめ人材紹介会社
おすすめ人材紹介会社はこちらにまとめていますので、良ければご覧くださいませ。
(元エージェントが語る人材紹介とは?:人材紹介の苦労とおすすめ紹介会社を大公開!)
上記から重要な部分を抜粋してご紹介します。
1.マイナビエージェント
首都圏の~と書いていますが、全国規模で展開されています。
マイナビさんの評価は高く、まずはおすすめしたいエージェントです。
案件もめっちゃ多いので、まず見つからないことはないでしょう。
2.株式会社ギークリー
今アツい業界といえば「IT,WEB,ソシャゲ」でしょう。
どこも人手不足です。
もっとスキルを高めたい!とか働きやすい職場に転職したい!といった方にはギークリーをおすすめします。
特化しているだけあって、案件&ノウハウが豊富で業界人なら満足できると思います。
3.株式会社MS-Japan
プレミアムな転職をサポート|管理部門特化型エージェントNo.1【MS-Japan】
管理部門に特化した人材紹介会社で非常に満足度と実績が高いエージェントです。
僕がいた頃、ここの会社と闘ってよく負けました(笑)
管理部門とは、経理・人事・法務、弁護士・公認会計士・税理士といったバックオフィス全般のことです。
こういった部門の方、こういった部門に転職したい方におすすめしたいエージェントです。
4.株式会社リクルートメディカルキャリア
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薬剤師さんならここ一択でしょう。
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まずは気軽にサイトをチェックしてみることをおすすめします。
おわりに
分業制と両面制の理解につながったでしょうか?
皆さまのより良い転職に貢献できれば幸いです。
お読みくださり、ありがとうございました。
青年A