失業保険の仕組みと貰うべきかをシミュレーションしてみた│どっちがお得?
失業保険は貰うべきか
こんにちは、青年A(@seinen1234)です。
「退職する=失業保険を貰う」とお考えの方は多いと思います。
僕もそう思っていました。
だって、働かずにお金が貰えるんだからそれに越したことはない、と感じますよね。
だから給付期間満了まで貰って、その間ゆっくりしよっと(うしし)と思う人も少なくないでしょう。
しかし、失業保険を貰うよりも先に就職先を決めてしまったほうがお金の面では得です。
なぜそう言えるのか?
そのあたりを失業保険経験者がお話していきたいと思います。
本日もよろしくお願い致します。
失業保険とは?
失業保険は失業給付と言われるもので、雇用保険の一種です。
ハローワークで手続きを行います。
退職した人全員がもらえるものではなく、受給資格が定められています。
失業保険の受給資格
1.雇用保険に加入していたかどうか
失業保険は雇用保険に加入していないと貰えません。
無職や自営業、主婦の方などは受給資格がありません。
いわゆる会社勤めしている方(パート・アルバイトも要件を満たせば可)のための制度です。
2.12か月以上雇用保険料を払ったかどうか
退職日から2年遡った時に、雇用保険料を通算12ヶ月以上納めた人が対象です。
(※会社都合の退職や特定理由離職者は通算6ヶ月以上)
3.働く意思があるかどうか
失業保険は次の仕事が見つかるまでの生活支援ですから、退職後(会社で)働く意欲がない方は受けることができません。
ニートや起業した方には受給されないということです。
なのでハローワークで求職登録をし、毎月1回は求職活動状況を報告する必要があります。
求人に応募したり説明会や勉強会に参加したりと、ハローワークが認める求職活動を行っていきます。
僕も経験しましたが、ごまかしはききません。
不正受給を防ぎ、社会で働いてもらうための支給制度だからです。
いくら貰えるのか?
これは自己都合の退職か会社都合の退職かで変わってきます。
「失業保険の給付額を計算!直近6カ月間の給与総額で金額が決まる」でご自分の支給額が計算できますので、一度シミュレーションされるのも良いでしょう。
(「失業保険の給付額を計算!直近6カ月間の給与総額で金額が決まる」)
ここでは簡単にそれぞれ説明していきます。
自己都合の退職の場合
自己都合の場合とは文字通り、自分の意思で会社を退職した場合です。
1.雇用保険の加入が10年未満
90日分もらえる
2.10~20年
120日分もらえる
3.20年以上
150日分もらえる
自己都合退職で超重要なのが、「支給は3か月後」という点です。
申請してすぐに貰えるわけではないことを覚えておきましょう。
この点を考えても、失業保険に期待するより再就職してしまったほうが金銭的にはお得なのです。
会社都合の退職の場合
会社都合とは、倒産などの場合です。
(他にもあります)
1.雇用保険の加入が10年未満
90〜240日分もらえる
2.10~20年
180〜270日分もらえる
3.20年以上
240〜330日分もらえる
会社都合のほうがお得です。
支給も3か月後ではなく「待機期間(7日)後すぐに」支給されます。
自己都合は退職をある程度予想できたけど、会社都合はいきなりの退職なので、その分保障が大きいという事ですね。
失業保険を貰いきるべきか早く再就職すべきか
お金を最大限貰えるのはどっちか?
これは多くの方が関心のある内容だと思います。
この答えは「早く再就職すべき」となります。
ハローワークでもそう言われるはずで、僕の通ったハローワークだと、壁にも「就職したほうがお得!」と書いてありました(笑)
なぜそうなのか?
例を挙げて説明したいと思います。
前職の月給が30万円の場合でシミュレーション
シンプルに条件を以下に設定しました。
・月給30万円、年齢34歳、勤続年数4年、自己都合退職
では、まずは失業保険を満期まで貰った場合を考えてみます。
失業保険を期間満了まで貰った場合
「失業保険の給付額を計算!直近6カ月間の給与総額で金額が決まる」で計算すると、以下となります。
日額手当:5687円
給付日数:90日間
月額手当:159237円
手当総額:511834円
受給期間満了まで失業保険をもらうと、511,834円です。
60日分もらったあとに就職した場合
次は60日分もらったあとに就職した場合です。
再就職先の月給を25万円(前職より5万円減額)とすると、「5687円×60(日分)+25万(月給/30日分)=591220円」となりま…せん!
受給期間中に再就職が決まった場合はお祝いとして「再就職手当」が貰えるからです。
【再就職手当の給付額】
給付残日数が所定給付日数の1/3以上、2/3未満であれば基本手当日額の60% × 給付残日数。
給付残日数が所定給付日数の2/3以上であれば基本手当日額の70% × 給付残日数。
この場合は、基本手当日額の60%×給付残日数に当てはまるので、「5687円×60%×30(日分)=102360円」が加算されるんです。
つまり合計支給額は、591220円+102360円=653580円となり、支給期間満了まで貰うより断然お得ですね!
今回のパターンだと、10万円以上の差です。
前職より月給が5万円も低いのにこの差です。
90日分まるまる再就職先の給与でもらった場合
これは計算が簡単で、25万×3か月(90日分)=75万円で、これがもっともお得です。
おわりに
「働かざる者食うべからず」と言いますが、働きたくても職が見つからない人を助ける制度が失業保険です。
働く人が得をするように、失業保険の制度はうまく作られているんです。
失業保険を受けた感想としては、失業保険の受給に3か月もかかるのが謎というか不満ですが、現時点の制度はそうなっています。
退職する理由は人それぞれですが、お金という面では現職で働きながら次の就職先を決めるのが一番ですね。
身体とお金を大切に働いていけたらと思います。
本日もお読みくださり、ありがとうございました。
青年A